池袋 ララバイ
□クリスマスの予定
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「セルティ!おはよう。ふぁあああ〜っ」
『おはよう、新羅。今日も寒いな』
「あれっ!セルティ。パジャマ変えた?そのパジャマすごくかっこいいいいいたい!いったいよぎぎぎ・・・いや褒めただけええっいた!?」
どうも最近私はおかしい。
なんかドキドキするっていうか、こう・・・なんていえばいいんだろう。
私はセルティ・ストゥルルソン。
人々に【首なしライダー】と言われるが、それは事実だ。
アイルランドで・・・まあ、ここらへんの説明は原作の方で見てくれるとありがたい。
『新羅。雪が綺麗だな…』
「うん。まるで君のようだ」
私は一発新羅の腹にパンチをすると、
そのままソファに座りこみTVをつけた。
ニュースにチャンネルを変えてみる。
「セルティ…。今のは照れ隠しだよね?」
『さあ。どうだかな』
「ひどいなあ。まったくセルティは可愛いなあ」
最初と最後で意味が真逆になってる!
まあ、そんなところも含めて私は
新羅が好きなわけだが。
そんな時だった。
≪クリスマスまで1週間となりました。
みなさん、プレゼントの準備はできましたか? 今日は彼氏彼女のプレゼントにピッタリな商品を紹介していき―――≫
明るいニュースキャスターが喋っている。
クリスマス。
去年はたしかペアマグカップだったな。
今年は何にしよう。
そんな思考が私の脳内をかけめぐる。
同じものは速アウトだろうな。
新羅の好きな物というと、あいつはたぶん
(セルティが僕にプレゼントするなら、
なんだって宝物だよ!)
って言うに決まっている。
だから期待しない。
誰かこの手に詳しそうな人はいないだろうか。
いいアドバイスをくれそうな人間。
帝人は却下だなぁ…悪いけれど。
たぶん、詳しくないだろうし。
杏里ちゃんは…そもそも買い物しそうなイメージがないなぁ。
静雄は詳しくないどころか、何かあったら店を破壊しかねないし…。
私は迷ったあげく、一人の男に電話をかけた。
あいつに会うのは気が進まないが、
しかたない。
今から思うと、この時電話しなければ、
あんな面倒なことにはならなかっただろう。
「もしもし。何か用?
…じゃあ、待ってるからいつでもおいで」
爽やかな声。 とりあえず、身支度を始めよう。