少女

□殺意
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私はこの時、激しい狂気に襲われていた。

どんなに一生懸命伝えようとしても、伝わらない。あなたは私から大切なものを奪おうとしている。

私にとってそれがどれ程大切なものか伝えよと頑張ってみても、あなたは聞き入れようとしない。分かろうとさえしてくれない。私がそれにどれ程支えられてると思う?私はきっとそれと出会わなかったら今頃この世にはいないよ。

私からそれを取り上げる事は死≠意味する。

あなたはどこまで私を知ってる?きっとぜんぜん知らないんだろうね。どうせあなたが今まで見てきた私は全て幻って事にさえ気づいていないのでしょう?本当の私を知ってる人なんて数えるほどしかいないよ。

あなたは私の悩みを何回聞いたことがある?数えるほどしかないでしょう?それもそうだろうね。だって私、あなたに相談する事なんて無いもの。

私が悩んでいる時は家族にも友達にも相談しない。私の信頼する人にする。私の大切な友達…。その人達をあなたは何て言ったか覚えてる?

「顔も名前も知らないような人を友達なんて呼ぶんじゃない」

あなたはそう言ったね?そのとき私がどれ程傷ついたと思う?

あなたに何が分かるっ!!私がどれ程傷つき苦しめられているかさえ知らないあなたに!私が何度死のうとしたかも知らないあなたに!何も知らないあなたに!

私だってあなたの意見を何度も自分に言い聞かせて何度も止めようとしたよっ!でも出来なかった。なのに…あなたは私を分かろうと努力した?どれだけ苦しんだ?押し付けるだけじゃない!私の気持ちをどれだけ考えた!?

回数を決めたっていい。私からそれを奪う代わりに私が苦しむというならそれでもいい。私の大切な友達を…私の本当の友達を奪わないでっ!!

その友達のためなら私は喜んで死ねる。私にとって友達は命より大切な友達だから…。

だから、その友達をバカにするようなことを言う人達は絶対に許さない。あなたが友達なんて呼ぶんじゃない。と言った時、私はあなたを殺したいと思ったよ。
今までにない絶望に満ちた目が、「死にたい」という思いが、失ったはずの心が、殺気に満ちて、心の奥底からマグマのように熱い思いが込み上げてきたよ。

ボロボロになるまで殴って、跡形もなくなるほど刃物でズタズタに切り裂きたいよ。

心の奥でもう一人の私が暴れまわる。

殺したい、殺したい、殺したい、殺したい。

私はあなたを許さない。私はいつか…

―――いつかあなたを殺すから―――

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