勇気を、下さい
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カウンターから一番遠くにある机席。
そこが今の私の指定席だった。
「おはよー!ジュビア!レビィちゃん!」
「おはようございます、ルーシィ。」
「あ、おはよー!ルーちゃん!」
その指定席にはジュビアとレビィちゃんもいる。
たまにエルザやミラさん、ウェンディ、シャルルも一緒に座って話をしている。
最初は記憶が無かったから、皆と仲良くするのもなんだか気が引けて独りで過ごしていた。
そんな私に話しかけてくれたのが、レビィちゃん!
レビィちゃんは本が大好きでよくいろんな話をしてくれる。
聞けば私もレビィちゃんに負けないくらい本が大好きで、自分でも執筆していたんだって。
全然想像できないんだけどね。
それに、同じギルドのガジルと恋人らしい。
ガジルは怖くて正直苦手意識持ってるけど、ガジルの話をするときのレビィちゃんが本当に幸せそうだから、いい人なんだと思うんだ。
ジュビアは、最初私が話しかけても戸惑った感じであんまり喋ってくれなかったんだけど、今は普通に話してくれる。
一見冷たいように思えるジュビアだけど、実は人一倍他人を思いやっていて優しいんだって、気づいた。
それに、レビィちゃん同様、恋人のグレイの話をするときは、真っ赤になっちゃって可愛いんだよね!
でも私がグレイのこと聞くと、怒るのはなんでだろ?
「ルーシィ!ちゃんと聞いてますか!?」
「えっ?!ちゃ、ちゃんと聞いてるよ、やだなー。あは、あははは。」
「…それならいいですけど。で、その時グレイ様は…!」
グレイと惚け話(というかグレイのことに関して全般)で熱くなって回りが見えなくなるのが無かったらもっといい子だと思うんだよね…
ほら、レビィちゃんもひきつった笑み浮かべてるし。
こんなのニコニコ笑って聞けるのは、ミラさんぐらいよね。
ミラさんも、別の意味で恐ろしいけど…
とにかく!私はこの1週間でたくさんの人と出逢い、親しんだ。
それで今は、妖精の尻尾が大好きになった。
ギルドだけじゃなく、ギルドにいる皆のことも。
家族みたいに暖かくて、安心する。