キングダムハーツ短編

□君を想う
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城の中を歩いていたサイクスはふと、足を止め、摩天楼のあるほうを見た。

そこにヒトミがいるような気がしたからだ。

「ヒトミ…」

サイクスはぽつり、愛しい人の名を紡いだ。

昔、ヒトミに告白し、『親友以上にはなれない』と言われた。
しかし、後にアクセル…リアに聞いたら相思相愛だったらしい。

「珍しいね、サイクスがボッーとしてるなんて。」

「レイナか…」

背後から声をかけられたが、サイクスは振り返らなくても誰かわかっていた。
愛しい人のノーバディだからだろう。

「どうかしたの?」

「…何でもない。」

レイナに問われたが、サイクスは素っ気なく返事をする。

時々、サイクスはレイナがうらやましいと思う。
ヒトミに不自由なく会いに行くことができるのだから。

「…」

サイクスは無言でその場を去った。
その背中を見送ったレイナは呟いた。

「…お互い、気づきなさいよね。」










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サイクス編です。
シリアス…なんでしょうか?
 

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