寄り道 二本目
□Re:Re:月光花
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『アスラン。私はお前を、一人の男として愛してる。』
バサバサと資料を落とす。
夢にまで見た、愛しい彼女からの告白。
だけど。
王族である彼女を愛してはならないのではないかと、それより前から気付いてしまっていたから。
あからさまに、彼女を避けるようになった。
近付いてはいけない。
目を合わせてはいけない。
―…声を聞いてはいけない…
一歩間違えれば、狂おしい程の彼女への想いが溢れてしまう。
そうなってはいけない。
たとえ軍の最高位、元帥になったとしても。
彼女と自分は―…ただの主と騎士でなければならないのだから。
それに、時間はまだまだある。
じっくりと足場を固めてから、
世界が自分を認めてくれるようになったら―…
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