獣道
□猫魂っ! cat.1 〜出会い〜
1ページ/6ページ
「あー…また間に合わなかったー…」
ガックリ項垂れるカガリの肩をポンポン叩いて、
「大丈夫よカガリ。前回より3分25秒速かったわ。」
とフォロー(?)を入れる生徒。
カガリの友人、フレイである。
「マジか!?」
「マジよ。」
やったー!と喜ぶカガリを見て、クラスメート達はこう思う。
(確かヒビキの家って…学校から8q離れてる所にあるって…言ってたような…?)
二人の会話を聞いていると、「家出たの8時過ぎてたんだよなー!」「あら凄いじゃない」とか恐ろしい情報が流れてくる。
カガリが教室にたどり着いたのが8時42分。つまり…
固まるクラスメート達に、フレイが声を上げた。
「やーねー!そんな固まることないでしょー?カガリの化け物並みの運動神経なんて、今更ビックリする事ないじゃない?」
コロコロ笑うフレイにつられて、クラスメート達も笑い出した。
「だ、だよなー!そういや凄かったよな、入学直後の体育!!」
「そうそう!100m走のあのタイム!」
「あれこそビックリしたわよね〜」
「ああ…。本当にな…」
「マジでカガリはスゲーよな!運動神経はザラもかなわねーな!」