テニプリBL
□初めての恋
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〜白石side〜
「オサムちゃん、それ本間か?」
「おん、…残念やんな。」
「…いや、いつか帰ってまう思っとったんで…。」
「さよか…。」
全国大会も終わり、落ち着いてきた頃千歳の転校が決まった。
確かに全国大会も終わったし千歳がここにいる必要はないかもしれん。
―でも俺等には必要なんや。
「でも寂しくなるなぁ。」
「…いつもフラフラしとるからあんま変わらんのとちゃいますか?」
「白石、無理せんでええで。」
「無理してへん。…失礼します。」
静かに職員室を出て廊下を歩き出す。
冬も近付いた廊下は肌寒かった。
「…そろそろ冬服に変えんとな…。」
小さく呟いて窓から外を眺めた。