long-美食會

□脱力!
1ページ/7ページ

「…じゅえるみーと?」

 初めて聞く肉の名前に思わず聞き返すと、なぜかセドル様はちょっとビクッとしてから答えた(少し前のことを根に持っているらしい)。

「…そ。IGOの第一ビオトープ内のリーガル島に住む、リーガルマンモスの肉の部位だってさ」
「…へえ、マンモスを食べるんですか…」

 マンモスの肉って美味しいのかな?

「つーことで今日の紅蓮の仕事は、オイラ達が使ってるGTロボを、異常が起きないかジョージョーとチェックな。
 じゃ早速行くから」
「気を付けて下さいねー」

 暫くしてから続々と集まるメンバー。
 GTロボに乗る前に軽く喧嘩が始まったけど大丈夫。美食會では日常茶飯事…
 それぞれ思い思いの方法でリーガル島に侵入し、リーガルマンモスとやらを探す。
 私とお養父さんの仕事は、相変わらず異常が起こらないかのチェック。
 真剣にタブレットを操っていたので、私は背後からの圧倒的な存在感に気付かなった。

──トントン。

「ン?はい…」

──ぷに。

「………」
「………」
「…………」
「……何か言ったらどうだ」
「指を退けて下さいスタージュン様」
「…すまない」
「いえいえ」

 いきなりの妙な登場に驚きはしたけど、急遽スタージュン様が使うことになったGTロボへとご案内し、改めて全員がリーガル島へ到着したことを確認する。…スタージュン様早いな。
 最初から最後まで見守っていたいところだけど、悲しいかな私は使用人。定番である掃除の仕事が入ってしまった。

「後は任せるといい。行ってきなさい紅蓮」
「ありがとうお養父さん!」

 第6支部であろうと結構広い。早く終えれば戻っていいとのことなので、私はモップを握る手に力を込めた。
 …モップに付いてる水、凍らせないようにしなきゃ。


次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ