long-美食會
□脱力!
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「…じゅえるみーと?」
初めて聞く肉の名前に思わず聞き返すと、なぜかセドル様はちょっとビクッとしてから答えた(少し前のことを根に持っているらしい)。
「…そ。IGOの第一ビオトープ内のリーガル島に住む、リーガルマンモスの肉の部位だってさ」
「…へえ、マンモスを食べるんですか…」
マンモスの肉って美味しいのかな?
「つーことで今日の紅蓮の仕事は、オイラ達が使ってるGTロボを、異常が起きないかジョージョーとチェックな。
じゃ早速行くから」
「気を付けて下さいねー」
暫くしてから続々と集まるメンバー。
GTロボに乗る前に軽く喧嘩が始まったけど大丈夫。美食會では日常茶飯事…
それぞれ思い思いの方法でリーガル島に侵入し、リーガルマンモスとやらを探す。
私とお養父さんの仕事は、相変わらず異常が起こらないかのチェック。
真剣にタブレットを操っていたので、私は背後からの圧倒的な存在感に気付かなった。
──トントン。
「ン?はい…」
──ぷに。
「………」
「………」
「…………」
「……何か言ったらどうだ」
「指を退けて下さいスタージュン様」
「…すまない」
「いえいえ」
いきなりの妙な登場に驚きはしたけど、急遽スタージュン様が使うことになったGTロボへとご案内し、改めて全員がリーガル島へ到着したことを確認する。…スタージュン様早いな。
最初から最後まで見守っていたいところだけど、悲しいかな私は使用人。定番である掃除の仕事が入ってしまった。
「後は任せるといい。行ってきなさい紅蓮」
「ありがとうお養父さん!」
第6支部であろうと結構広い。早く終えれば戻っていいとのことなので、私はモップを握る手に力を込めた。
…モップに付いてる水、凍らせないようにしなきゃ。
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