LongNovel
□She is like the cat
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今時の高校生たるもの合コンくらいする。しかし私はそういったモノが苦手で、今までどうにか回避してきた。しかし、今その合コンに私は出席している。
たびたび胸中で繰り返されるのは、やっぱり来なければよかった。
「朽木さんってホント色白くてちっちゃくて可愛いよねー」
「彼氏いないとか信じられねーわ」
「好みのタイプってどんな感じなの?」
「こういう場所に来ないような人」
もしくはがつがつ食いついてこない人。私はそう言い放ったあとずずず。と不機嫌な音を立ててストローからオレンジジュースを啜った。
ちょ、ルキアあんた誰のためにあたしが今回・・・云々と、先程の態度を改めるように友人が詰め寄る。
「じゃあ、なんでこんなとこ来たわけ?」
「え?」
やっぱりこういう人たち無理だ。
もう帰ると、立ち上がろうとした瞬間斜め向かいにいた男の子が口を開いた。
「ちやほや、されたかっただけか」
その言葉にブツリ、何かが切れた。それと同時に勢いよく机を叩く鋭い音が鳴る。私の掌が原因だった。
「あんたらみたいなの好きになりたくて来たわけじゃ無いわよっ!」
そう叫んだ瞬間脳裏に浮かんだのは、優しい、それでいて惨いごめんの言葉。
ああ、涙出てきたちくしょう。
「好きだったのに・・・っ!」
目許をワイシャツの袖で拭って、呆然としていた友人やら男の子たちやらを押し退けて帰ろうとした、その時。
「あぁ、要するに好きな人にフラれたわけか」
ばっちーん。
「くっ!黒崎君!ちょっとルキアっ!」
そう騒ぐ友人の声がしたけど、勿論気づかないふりをした。
オレンジ、それは最悪なファーストインプレッション
(空気読めないにもほどがあるわっ!)