短編集

□I love you 〜京子ver〜
1ページ/1ページ




朝登校しているとリボーンちゃんに、ツナが話があるから屋上に来てくれって頼まれたと言われた。

屋上にはたくさんみんなとの思い出がある。何か大切な話なのかもしれない、告白とか――――――そんな淡い期待を抱きながら朝ツナ君にあいさつしたら

「あ、京子ちゃんおはよ」

ってあのいつもの暖かい笑顔で言われた。

だから他愛ない話だと思ってた。

花と話してたら遅くなってしまった。

もういないだろうと思いつつも急いで行くと、屋上から野球部を見ている―――

ツナ君は自分が来たことに気が付いてないようだ。

勇気を出して名前を呼ぶと


「京子ちゃん?!どうしてここに?!」

って驚かれた。

話があるって聞いたのに…。

「話ってなに?」

そう聞くと、あからさまに戸惑っていた。

リボーン君間違えたのかな。

そう思っていると
「…京子ちゃん」

「?」

さっきみたいに戸惑っている様子ではなかったし、声も迷いがないみたいにしっかりしていた。

「俺、京子ちゃんのことが好きです。つきあってください」 


驚いた。

今まで優しくしてくれたのはお兄ちゃんを巻き込んだからだと思ってたから。

ツナ君顔が真っ赤だったから嘘じゃないってわかった。

いつからだろうツナ君に惹かれたのは――

ツナ君がみんなにダメツナって呼ばれてた。

その頃はなんとも思ってなかった。

初めて話したのはパンツ一丁で告白されたとき。

そのときは、逃げてしまったけど…

そういえばリボーン君がツナ君にいるようになってからたくさん話すようになった。


相撲大会のとき初めてドキっとした。

あぁそのときからだ―――――
 
「じゃ――――」

「私もツナ君のことが好き。」



「え…――?」

驚いていた。



「好き。ツナ君のことが」

顔が真っ赤になっているのか顔が熱かった。



「ありがとう!一緒に帰ろ?」


そう言って少し涙ぐんでいる。


自分もそれを見ると涙が出そうになった。



「うん!」

そういうとツナ君はあの優しくて暖かい笑顔を自分に向けた。

そう笑われると自分も笑顔になれる――――

ツナ君と帰る空は、とても澄んでいてきれい
なオレンジ色だった――――


ツナ君みたい――
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ