短編集

□想い出
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「あ!ツナ君達おはよ!!」

前までは、全く周りに相手にされず孤独だったツナ君も今では、山本君や、獄寺君に囲まれ、今までほとんど見せることがなかった笑顔をふりまいている。

…前までは、全く私は挨拶どころか、眼中にもなく関わることなく日常を過ごしてきた。

きっかけは、意外なことからで、そこから目立たなかったツナ君が目立ち始めた。

前までには感じることがなかったツナ君の暖かい雰囲気が取り巻いている

今では、ツナ君がいるのが当たり前になって、ツナ君に挨拶をしないとなんだか寂しい気持ちにもなる。

いつの間にかツナ君が私の心に入って広がっていくようで、最近はツナ君のことばかり考えるようになった。

この気持ちは…―――――――






「―ちゃん…京―…京子―京子ちゃん!!」

とっさに呼ばれて驚いて後ろを振り返ると、さっきまで自分の前の席に座っていたのに

いつの間にか自分の後ろに立っている。

一緒にいるのが当たり前になった、獄寺君と山本君がツナ君を挟むようにして立っている。


…ツナ君は、マフィアのボスに向いてないとよく思うけど、こういう風に立ってこちらを見るツナ君は、様になっているとふと思ってしまう。

「京子ちゃん、もう並ばなきゃ。黒川は、トイレ行ってくるって」

そう、伝言を濁すこともなく話すツナ君は、並ぼ?と笑いながら私の顔色を伺うツナ君はとっても可愛いと思った。

「うん!」

そう、私もツナ君の笑顔につられて笑みをこぼす――――――
 
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