〜Short story〜
□Trick and Treat
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「風香〜」
「んあ?」
ソファーで人が気持ちよく寝てたら上からのし掛かってくる雅治。
人の睡眠を妨害しておいて「お菓子くれ」だと?
「ハッ!何で私がお前にやらねばならんのだ」
「なら菓子はいらん。これ着んしゃい」
そういって雅治がとりだしたのは、黒い生地のワンピに、黒い先っちょがとんがった帽子。
所謂魔女の装備だ。
いや、それだけじゃない。
無駄に露出が高い。高すぎる。
胸元はこれでもかってくらい開いてるし、丈が短すぎる。
歩くだけでもパンツが見えそうなくらいだ。
おまけに背中が開いている。
「ンなもんどこで仕入れてきた」
「企業秘密じゃ。いいから早よ着んしゃい」
「やだよ。何でンなもん着なきゃなんないのさ。」
「今日はハロウィンじゃからな。仮装くらいしてほしかろ。」
あー…そういや今日だっけ。
まぁ、私にゃかんけーない。
それにあんなん着るくらいならお菓子渡すっつーの。
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