『流れ星』

□流れ星@話
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《7月10日 天空闘技場》

「くくっ。楽しかったなぁ。ゴンとのバトル♪」
先程終えたばかりの戦闘を思い出し笑みが零れる。
本当に成長が楽しみな子だ。

他のハンター合格者もなかなかの有望株だった。
殆どが念を習得したと聞いたけど…
そういえば403番の彼は大学受験の後に修行するって聞いたな。
威勢がよくて結構ボク好みだったんだけど…。

まぁ、ゆっくり熟すのを待つとしよう。


2日程闘技場に滞在していたらフロアマスターの方から試合の申し出があった。
ボクの事が目障りらしい。
蜘蛛の仕事まで1ヶ月以上あるし、いい暇潰しにもなるからOKした。
試合は一週間後に決まった。


試合まで暇だな。
そういえばヨークシン用に新調した衣装が出来てる筈だから取りに行かなきゃ。




《試合二日前のとある町》

ヒソカは新調したての衣装を受け取り、衣装に合わせた靴やアクセ、普段着等を購入し、試合の控えた闘技場に戻る為空港に向かっていた。


色々買いすぎちゃったかな。
暑くて喉も渇いたしお茶して帰ろ♪

何気なく入った空港前のカフェ。
席が空いてないか店内を見回すと思いがけない人物が目に入った。
403番の彼、名前は確かレオリオだったかな。

「や。久しぶりだね♪」
彼の傍まで行き、声を掛けるとぼんやり煙草を吸いながら窓の外を眺めていたレオリオが此方を見上げた。

「げっ!ヒソカっ!?」
あからさまに不愉快そうな顔。警戒心剥き出しで立ち上がり身構えてたけどボクはお構い無しに彼の前の席に座った。
「勝手に座るなっ!他に行けっ!」
「だって他に席空いてないし☆」
丁度その時レオリオの注文していた品が運ばれてきた。

美味しそうな紅茶とケーキのセットがテーブルに置かれた。
「ボクも同じ物ちょうだい♪」
ウェイターに注文し、キミも座ったら?とレオリオを促せば渋々と席についた。

「そんなに警戒しないでよ☆試験の時の事、怒ってるのかい?」
目の前の道化師のような男を未だに威嚇するレオリオにヒソカが苦笑する。
「は?何の事だ?」
「え?」
「ん?」
「………もしかして覚えてないのかい?」
「?、何をだよ?」
「ふ〜ん。ま、いいや☆」
強く殴り過ぎたかなぁ。
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