『流れ星』

□流れ星A話
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船を降りる前にヒソカはいつもの道化師みたいな格好に着替えた。う〜ん。なんかやっぱりお友達になりたいタイプじゃねーな。




闘技場に着くとやけに周りから視線を感じる。

一体なんだってんだ?

それにずいぶん人が多いし。ここに着くまでの宿屋はどこも一杯だったな。今夜の宿どーしよ…。

「なぁ。ここって何時もこんなに混んでんのか?」

「う〜ん。こんなに混んでは無いよ。見たとこ一般人も多いし明日の試合の観戦客かもね。ダフ屋のチケット狙いとか?」

「明日?そういやお前も明日試合って言ってなかったか?」

「うん。フロアマスター戦♪結構注目の試合らしいね。」

「らしいねって…お前、自分の試合だろ?」
呆れた奴だ。全く。


でもなるほど納得。注目されてたのはコイツが隣に居たからか。いわゆるスター選手みたいなモンかな。まぁコイツの場合どちらかといえばヒール(悪役)だろうが。

受付を済ませるとヒソカは俺にメモ紙を渡して自分の部屋に戻っていった。



今日は二試合。結構楽勝だったな〜。

さてと問題は今夜の宿だな…。

ヒソカに渡されたメモ紙を取り出すと闘技場個室のルームナンバー。
『何かあったら何時でもドウゾ♪』だとよ……。

んじゃ、お言葉に甘えさせて貰うとしよう。うん。



コンコン。と扉をノックすると中からヒソカが顔を出した。

「よ。お疲れ。泊めろ。」

そう言って奴の横を素通りし、ずかずかと部屋に入る。いや〜俺って神経図太いな〜。

ヒソカは呆気に取られて口をポカンと開けてる。

「え〜と…、泊めろってココにかい?」

「他にどこがあんだよ?宿屋空いてねーし。受付のネーチャンが野宿する選手はライバルの闇討ちにお気をつけ下さ〜い。とか言うんだぜ?怖いじゃん。…お〜!さすがVIPルーム。広いな〜。あっ、俺ソファでいいから。んじゃ、おやすみ。」
そう言ってソファにドカっと腰を下ろして寝転んだ。

「ボクに襲われるとは思わないのかい?」

「はぁ〜?だってお前まだ俺の事殺さないって言ったじゃん。」

「いや。そういう意味じゃなくて☆」

「じゃ、どーゆー意味だよ。」

「ん〜。闇討ちじゃなくて夜這いとか∨」

「ぶっ!アホかっ!何処の世界に俺みたいなオッサン顔のデカイ男を夜這いする男がいんだよ?ったく。」

はぁ〜。何を言い出すかと思いきゃ夜這いだとよ。有り得ねー。

ふぁ〜あ。なんか疲れたし寝よ寝よ。
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