『短編集』
□ばんじーがむ
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「なー?何でお前の念能力、バンジーガムって言うんだ?」
レオリオが唐突にそんな事を聞いてきた。
「子供の時に好きだったお菓子の商品名から付けたんだよ♪」
「ふぅん。そんなお菓子あったんだ。」
あったんだ。って…?
「知らないのかい?大流行したじゃないか?」
「それって俺が産まれる前だろ?」
「……う、産まれた後だと思うけど◇」
「でも聞いた事ねーよ。」
あんなに流行ったのに…◇
大好きだったのに…◇
はぁ〜◇
「ほ、ほら俺の国には無かっただけかもしれないし!」
フォローしてくれてありがと…◇
でも…◇
「…世界的に大流行だったょ◇」
「そ、そか。」
イルミなら知ってるかも♪
「(プルル…ピッ) あっイルミかい?ねー。バンジーガムって知ってるよね?」
『ヒソカの技でしょ?知ってるよ。』
「そうじゃなくて、子供の時に流行ったお菓子だよ♪覚えてるかい?」
『何それ。知らない。忙しいから切るよ。ブチッ。ツー、ツー、ツー。』
「…………◇」
ク、クロロなら知ってるかも…。
「(プルル…ピッ) あっクロロ?ねー。バンジーガムってお菓子知ってるよね!」
『は?お菓子?知らん。取り込み中だ。切るぞ。ブチッ。ツー、ツー、ツー。』
「………………………◇」
何で皆知らないの………?
はぁ〜〜〜◇
ピンポーン。
部屋の片隅で項垂れてたら誰か来た。
「よー。クラピカ。どーしたんだー?お前から訪ねて来るなんて珍しーな。」
「仕事で近くまで来たから寄ってみたのだ。―っ!ヒソカ!?何故貴様が此処に居るのだっ!?」
最後の頼みの綱発見∨
「クラピカっ♪キミ、バンジーガムって知ってる!?」
「おいおい。コイツは俺より年下だぞ!知ってる訳ね「うむ。聞いた事はある。」
「え゛っ?」
「本当かい♪?」
さすが博学クラピカ∨
「確か文献で読んだ事がある。“ひと昔前”に大流行したガムのお菓子なのだよ。」
ひと昔前…………◇
「ク、クラピカ、命が惜しかったら帰れ…。」
シクシクメソメソ………◇
「ヒ、ヒソカ……た、例えお前が“アラフォー”でも俺は気にしないぞっ!」
「僕はまだ二十代だよっっっ!」
どっかで聞いたフレーズだなぁ、とレオリオは思った。
イルミは知ってたが面倒臭いので知らないと答えた。
クロロは流星街にお菓子なんて有る訳ないだろ?と思った。
ヒソカ(年齢不詳)お前いったい幾つなんだ?