『短編集』

□ただいま
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「たでーま。」

「おかえり〜♡」

…居るのは知ってた。
部屋の灯り点いてたし。
ついでに言うならまぁ、今日あたり来てるだろうなぁって思ったし。

だからなんとなく言ってみた。
『ただいま』って。

普段は『ただいま』なんて言っても誰も『おかえり』なんて言ってくれない。だって一人暮らしだし。帰ったら一人わびしくコンビニ弁当かインスタント。一人分の料理なんて面倒くせー。

でも今日は違う。
『おかえり』って、久しぶりに聞いた言葉がなんかくすぐってー。

それに旨そうな手料理の匂いもする。

洗濯物は取り込んでたたんであるし、今朝散らかしっぱなしで出たはずの部屋は綺麗に片付いてる。

有り難い限りだ。ただ…

「その格好はどうかと思うんだが…。」

「へ?格好?このエプロン(白フリル)の事?…もしかして裸エプロンの方がよ「くねーよっ!」

お前は新妻かっ!?

「ふふっ♪照れちゃって♡もう少しでご飯出来るから着替えてきたら?」







まぁ、帰りを待っててくれる奴が居るってのは嬉しいよな?


…待ってる相手は変態だけど…(´●-●`;)。

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