『流れ星』
□流れ星@話
2ページ/5ページ
「ところで食べないのかい?」
「うるせーな!食うよっ!俺様のティータイムを邪魔しやがって!」
鼻息荒く目くじらを立てて文句を言いながらも彼はケーキを一口頬張るとたちまち満面の笑みに変わった。
可愛いいなぁ。と眺めているとボクの分の紅茶のセットも運ばれてきた。
「キミも買い物かい?」
「あ?いや。スーツ新調したから取りに来ただけ。」
「へぇ。偶然だね。ボクもスーツ取りにこの街に来たんだよ。」
「…お前が?スーツ?……似合わねー。」
「失礼だな☆仕方ないでしょ。次の仕事で必要なんだから。」
「仕事?スーツ着て?益々似合わねー。一体どんな仕事だよ?」
「秘密☆」
旅団の仕事でオークション潜入用。なんて言える訳無いしね◇
「胡散臭せーな。ところでその大量の紙袋は全部スーツなのか?ほとんど有名ブランドばっかじゃねーか。」
「スーツは一着だけ。他は新しい衣装とか小物とか色々。まとめ買い♪」
「金持ちめっ。どんな悪どい事やったらそんなに儲かんだよ?」
嫌味たっぷりだなぁ。悪どい事って…別に殺人以外は大した事してないと思うけどな。ボク的に☆
あっ。ストーカーはたまにするけど♪
「まぁ普通にファイトマネーとかだよ♪」
「ファイトマネー?」
「うん。手っ取り早く稼ぎたいなら天空闘技場がオススメだよ♪キミなら二週間くらいで二億稼げるんじゃない?」
「二億っ!マジかっ!?」
簡単に天空闘技場のシステムを説明してあげれば、早速行くと言い出し、彼は携帯サイトで飛行船の定期便を検索しだした。
「う〜ん。到着予定は明日の夜で乗り換え込みの10万Jか。たけーなぁ。搭乗チケットはさすがに値切れねーし…。」
「……キミ、ハンターだよね?そんなにお金ないのかい?」
「う、うっせーな。そんな哀れむような目で見んなっ!受験勉強しながらじゃろくに仕事なんて出来ねーんだよ。フツーにバイトだっ!」
なるほど☆
「ボク、明後日試合あるから、今から私用船で闘技場に帰るけど…キミも乗ってくかい?明日の午前中には着くよ♪」
「へ?…いいのか?」
「…うん。」
普通に断られると思ったんだけどなぁ。嫌われてるみたいだし。
まぁ、退屈してたし楽しませてもらうとしようかな。
くくっ。