『短編集』

□[絶]マスターした!
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スタスタとキッチンテーブルの前まで来たヒソカは両手にスーパーの袋を提げている。

アイツ・・・・ビニール袋似合わねーってかネギ出てるしっっ!写メ撮っときたい!!・・・ん?何か袋から取り出したぞ。何だ?今度は収納戸棚からもなにやらゴソゴソと取り出してるし、ココからじゃよく見えねーな。
あっ寝室に入った。ベッドサイドの棚の上に何か置いてる?・・・・って、ウチに来てまず最初にする事がローションとティッシュの補充かよっ!!ヤる気満々だなテメー!!
お・・・落ち着け俺。平常心だ。
あ、洗濯物取り込んでくれてる。・・・む?人のパンツジロジロ見るな、変態!!
「はぁ、色気ないなぁ◇」
ボソッと呟くとヒソカはレオリオのトランクスをポイっとゴミ箱に捨てた。

捨てやがった!!俺のパンツを!!まだ2〜3回位しか履いてないのに!!大体俺に色気を求めるなっ!!


ダメだ・・・アイツが来てまだ10分も経ってないのに既にツッコミ疲れたぞ。ゴンお前よくあんなヤツに丸一日も付いて行けたなぁ。俺には無理だ。尊敬するぞゴン。

・・・いやいや諦めるな俺!短気な性格も治さないとな。うん。

気を取り直してヒソカを見るとキッチンで夕飯を作っていた。
・・・なんっでトランプで大根の桂剥きしてんだよっ!!ウチのキッチンには包丁という便利なモノがあるだろがっ!!ってかそのトランプで人殺したりしてねーだろうなっ!?

う〜ん、あんまり見ないようにしようかな。アイツの行動はツッコミどころ満載過ぎて集中が途切れそうだし・・・。うん。そうしよう。

しばらくすると、夕飯の準備を終え風呂掃除を始めたらしい。
風呂場からシャワーでタイルを流す音とスポンジのキュッキュッというリズミカルな音に混じってヒソカの得たいの知れない鼻歌が聞こえてくる。
た、耐えろ俺!吹き出すな!
両手を口にあてなんとかその場をやり過ごす事が出来た自分を誉めてやりたい。

ヒソカの気配のする方をチラリと見るとソファに腰掛けて真顔で洗濯物をたたんでいた。
・・・頼むから真剣な眼差しで洗濯物たたまないでくれ、こえーよ。


つーか・・・夕飯作って、風呂掃除して、洗濯物たたんで・・・お前は主婦かっ!?
と心の中でツッコミを入れた所でヒソカの携帯が鳴った。
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