夢物語

□公然わいせつ罪
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『…そんなにソワソワするなら、
帰れば?』

私は今、彼氏である黄瀬くんと
放課後デート的な事をしている。


黄「違うんっスよ。」


ナルs……違う、モデルだから、
周りの目を気にしてる。

そんなの、分かってるけど、
ねぇ…



黄「拗ねないで下さいっスよ。
あ、ありすっちの好きなクレープおごるっスから。」


黄瀬君が指さす先には


ちょうど、クレープ屋さんがワゴン車で売っていた。


『…ケーキ入ってるやつがいい。』


私の気持ちを分かってくれてないから、
ちょっとした意地悪で
なるべく高いのを言った。


くそっ、モデルだから、
100円くらいじゃ、なんとも感じないのか。


黄「ありすっち、どうぞっス。」


クレープを受け取り、
また歩き出す。

『…そりゃあ、私みたいなブスと歩いてるの見られたくないよね。』


歩いてる人は私たちの事なんか、
見ていない。


ケータイいじったり、
友達と喋ってたり、
音楽聴きながら、自分の世界に入っていたり。


1番気にしてるのは、
黄瀬くん。



黄「…口にクリーム付いてるっスよ。」


『っ…。』
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