夢物語

□一つ傘の下
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もう、嫌がる青峰くんの傘に無理矢理入った。

青「…ありす、自分のさせよ。」

『いやいや、リア充しようよ。
私が傘もってあげるから。』

青峰くんから傘を受け取り、
歩きはじめる。


青「明治さん?俺、キツイ。」

『何が?』

青「腰。」

私が持つと、必然的に傘の位置は低くなる。

『…不便な体だなぁ。やっぱ自分の差すね。』

傘をくるくるし、
広げようとしたら

青「それ…日傘なんだろ。」

『雨傘だけど。』

青「日傘。」

『…日傘。』

分かってるくせに、

優しいの、

そういうの

『大好き、青峰くん大好き、
愛してる、ちゅーしていい?』

青「…どうした?」


ふと、気が付いた。

青峰くんは傘を
私の方に傾けてくれていた。

青峰くんの外側の肩が…。

『青峰く…。』

言おうとしたら、
私の携帯が鳴った。

『さつきちゃんだ。
もしm…っ⁈』

青峰くんが…青峰くんが…

青「邪魔すんなよ、さつき。」

青峰くんが電話を切った。
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