緑夢物語

□おくすり
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朝、教室にて

『りまりまっ‼おはよ‼
会いたかったよぉっ‼』

緑「うっ⁈ありす…。」

朝からハイテンションで
タックルされた。

クラスメートは
いつも通りの光景だと
気にもとめなくなった。


『あれー?りま、声変だよ?』

緑「…煩い、こっちは頭が痛いのだよ。」

俺を"りま"と呼ぶのは
この変態しかいない。

明治ありす、
俺の彼女。

『風邪?
うわぁ、体調管理に人事を尽くさなかったんだね。』

うざい、何時にもましてうざい。

でも風邪を引いているのは事実だ。

咳は出ないが、鼻がつまり、
体がだるい。

『あ。…もしかして、
私のせい?』

緑「…。」

俺が風邪を引いたのは

昨日こいつに体操服を取られて
そのまま、保健室のベッドで
ヤって、汗をかいたまま、
ずっとクーラーの効いた保健室に
居たせいだ。


なのに、こいつは…

馬鹿だから引いていない。

『…りま、夜な夜な一人で裸でするからだよ。
私が可愛いのが悪いとは思うけど…。』

緑「は?悪いのは、お前のその頭なのだよ。」

『え?愛してる?
やだぁ、恥かしい。』

緑「…。」

ありすと話していると、
頭がくらくらしてきた。


『ぎゃー⁉』

頭の遠くで叫び声が聞こえた。
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