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□憧れ
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『理屈で本能抑えてバスケやるほど大人じゃねーよ!!』
『憧れるのはもう………やめる』
コイツは誰だ?
コイツは俺の知っている黄瀬じゃねぇ。
本当はあの時、俺が勝った時。
手を差し伸べたかった。
でも、今は………できない。
だって俺達は、
敵だから。
「………ね、く……み、く………大ちゃん!!!」
気づいたらさつきが目の前にいた。
っていうか
「大ちゃん言うな。」
「何回も読んだのに気づかない青峰君が悪い!!」
「へいへい」
まださつきがガミガミ言ってっけど無視だ無視無視。
「ねぇ、大ちゃん」
急な真剣なさつきの眼差しに戸惑った。
「、だから大ちゃん言うな。」
「大ちゃんって言ってほしくないのって……帝光時代を、“仲間だった”きーちゃんを思い出すから?」
「ああ゛?何言ってんだ、バーカ」
「バカは青峰くんじゃんか。」
そ
うかもな、俺の方がよっぽど馬鹿かもな。
さつきの言葉は無視して未だに騒がしい試合会場を後にした。
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