dream

□はじめての会話
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「ところでさ、」

「はい」

「俺たち同級生なんだから、その畏まった感じの敬語はやめない?」

「え?あ…そぅかぁ同級生…」


急に無言になり、俯いてしまった彼女。どうしたのかと腰をかがめてゆっくり顔を覗きこんでギョッとする。ハナコの顔はみるみる赤くなり、じわじわと大きな目に涙がにじむ。


「…っ?どっ、どうかした?!」


「………」

「スズキ?」

「…ぁ、ううん。何でもないの…

ただ…」

「ただ?」

「………私っ、体が、弱くて…ずっとみんなと一緒に授業とか受けられなかったから、同級生って嬉しくて…」


「…」


「時々、お見舞いに来てくれたのはね、先輩たちばかりだったから……私、同級生の友達っていなくて‥
ぁっ!それもすごく嬉しかったんだけどね!
復帰出来てからもみんなと上手く話せなくてっ
……………いつも同級生と話をすることに憧れてたの。」


同級生って言葉が嬉しくてなんだか感動してしまった。

そぅ言って、きみはうるうると目を輝かせた。


「俺、事情はちょっとだけ聞いてたんだ。…今まで、辛かったな?」


彼女の目からこらえていた涙がついに溢れて、ポロポロとハナコの頬をつたった。



「仲良くしよーぜ」

「…っ、ありがとっ!」



やっぱりきみは、
キレイ。
可愛い。
でも儚く見えた。






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