dream

□はじめての会話
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「…ごめん、泣いちゃった」

テへっと笑うきみ。照れたように頬を赤く染め少しうつむいた。
ハナコの目にはまだこぼれそこねた涙が見えた。


泣いているハナコを見て、俺は目の前に涙を流している女の子がいるというのに不謹慎にももっと見ていたいと思っていた。彼女の涙がそれはそれはキレイで、床に落ちて消えてしまうのがもったいないくらいだった。
こんな風に思ってしまう自分がちょっと信じられなくて、男として人としてどぅなのかと自問自答する。


「…それはそぅと!スズキ!
その格好どうにかしないとな…?それぢゃぁ授業出られないだろ。」

「ぁ、うん」

「歩けるかい?」

「大丈夫」


踵を返してハナコを手招く。
花は先ほどよりも増えてスカートのかさを増している。ふわふわに見えるスカートは重そうで動きづらそうで、小幅で歩いてくる。

俺は彼女が転ばないように見守りながらゆっくりと歩き出した。





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