タクミくん(long story)

□夏祭りその後(ギイ×託生)
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ぐったりとなった託生を抱きかかえ、おざなりに水滴を拭うと、そのままベッドに運ぶ。
スプリングの弾む感触に目を覚ました託生に問いかける。

「……託生……喉乾いてるだろ……?」

オレは軽めのアルコールを口に含むと託生に口づけ、直接流し込んでやる。
こくりと喉を鳴らし飲み干す託生。

「ん……。おいし……」

甘えるような口調にオレは再度口移しで飲ませた。何度か繰り返し、あらかた無くなる頃には託生は全身を桜色に染め、口唇は艶めいていた。
最後の一口を流し込んだとき、託生はトロンとした目つきをしてギイの髪に指を絡ませ、抱き寄せてねだる。

「ね……、もっと……」

ベッドの上に横になったままの託生はオレを見つめ、ふわりと微笑んだ。
その熱に潤んだ瞳が、オレを誘っているようで、どうにかなりそうだった。
そのあまりの妖艶さに、オレの中で理性という名の箍が外れる……。
オレは託生に覆い被さり、口づけた。口唇を軽く啄んで深く合わせる。
 舌をつつくと自ら舌を差し出して絡めてくる。溢れた蜜をすすりあうと飲み込み切れなかった蜜が顎を伝い落ち、口唇を離すと銀糸が繋がっていた。
 オレは流れた蜜をペロリと舐めとり、口唇を伝い下ろしてゆく……。
 喉元を通り、朱く色付いた突起にたどり着くと舌先でつつき、周りの皮膚ごと食む。

「……んん……っやあぁ……っ」

2つの突起を口唇で交互に愛しながら下腹に手を伸ばした。
すっかり濡れそぼって、刺激を待ちわびていたそれを握りこんで扱いてやると切れ切れの喘ぎを零す。

「……あ、あ……っ、ぁ……ふ……っ」

オレは託生自身をさらに昂ぶらせ、根元を戒めて達せないようにする。

「ひ……ぁ、ギ……っ!やぁ……っん……!」

全身にゆるやかな愛撫を施し、感じやすい場所を的確に刺激すると、託生はもどかしげに腰を揺らせた。
そして快感に潤む瞳に涙を滲ませ、オレを見つめる。
オレは託生の耳元に口唇を寄せ、直接流し込むように囁いた。

「……託生、どうしてほしい……?」

その瞬間、びくっと身を震わせたが、かぶりを振るばかりで頑なに言葉にしようとはしない。そして、顔を腕で覆い隠してしまった。

「……託生……託生……?」

託生はオレの声に覆い隠していた腕をおろし、無言のまま見上げてくる。
その濡れた口唇に惹かれるように口づけた。

「……ん、ん……っ」

チュッ……クチュッ……。
口唇を触れ合わせては離し、また触れる。

「……んぁ……っ、ふっ……はぁ……っ……ん、やぁ……ギ……ィ……も、ぅ……っねが、ぃ……イ、かせて……っ!」

託生のすがるようなまなざしと喘ぎ交じりの懇願。
オレはフッと笑みを零すと託生の中心を戒めるものに手を伸ばし、解いてやった。

「……っ……!やあぁぁぁぁ……」

託生は待ち望んでいた放出に悲鳴のような嬌声を迸らせた。
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