ビーストレギオン
□The Reaper's eyes〜死神の眼に映るのは?〜
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―ビーストレギオン内食堂―
お昼時の食堂はギルドメンバーが集まって賑やかだ。そんな中レイトたちも一角で昼食を摂っていた。
「…ということがあったんだと」
一足先に食事を終えたキョウシュウが、依頼書をヒラヒラ見せながら、先日起こった怪事件を説明していた。
「でも、それって酔っぱらいの話だよな?」
その話にガクが骨付き肉の骨をしゃぶりながら聞く。
「それが、他にも見たって人がいるみたいでな、昼間でも墓参りに行けないそうだ」
「じゃあ依頼って、その正体を明らかにすることなの?」
続けてレイトが言う。キョウシュウ頷いて付け加えて答える。
「正体を暴いて、できるなら退治してほしいってことらしい」
キョウシュウは手に持っていた依頼書に目を落とし、一部を読み上げる。
「お化け退治なぁ…。よくそんなの受ける気になるよなぁ」
テーブルに肘をついて、独り言でも呟くかのようにヒロヤが声を出す。
「ヒロは怖がりだネェ」
タツヒコはドリンクをがばがば飲み、一息ついたところで言う。
「別に怖くわねぇが…とにかくオレはそういう系の依頼はゴメンだね」
「でも、ちょっとおもしろそうだよね」
そう言ったのはレイトだった。まるで好奇心旺盛な子どものような目をしている。
「では一緒に行くか?」
「えっ…?」
キョウシュウがレイトを誘ったことに、ヒロヤは焦りを隠せなかった。