ビーストレギオン
□innerforce〜秘められし力〜
1ﾍﾟｰｼﾞ/20ﾍﾟｰｼﾞ
コツコツコツ…
パラパラパラ…
カキカキ…
パタン
コツコツコツ…
ここはビーストレギオンの図書室。文献や史書など多くの書物が並んでいる。
その中で鷲鳥人が足音を響かせ動いていた。
先ほどから本を開いては何かを書き留めあった場所に戻す。これを繰り返している。
（『レイトくんの魂はこの世のモノじゃない』か…ふむ…）
キョウシュウはメモを睨み付ながら頭の中で考える。
（既に亡くなってる人の生まれ変わりか。はたまた別世界の人か…）
考えは色々浮かんでくるがどれもこれも根拠に欠け、キョウシュウの頭を悩ませていた。
「国内で起こった事件はこんなものか…」
考えがまとまらず、自分の筆跡を指でなぞる。
７年前の無差別大量殺人
２５年前の海賊団襲撃
５４年前に起こった薬物拡散
１００年前の大地震…
そこまで滑らせたところで指を止める。それから再び考えるように視線を落とす。
（１００年前の地震って…確かビーストの…）
当時生まれてもいなかったが、とてつもない惨劇だったということは文献で知っていた。
（…そういえばヒロが連れてきたときレイトくんは記憶を失っていた…何か関係があるのか？）
さらに思い出したように別の疑問が頭を過るが、点々としていて考えが繋がらない。
（…１つ気になると色々気になるな。少し休もう）
キョウは資料を片付け、脇に挟んで図書室を後にする。