ミッション系高校!陽泉!!

□第二章
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***



「あー…疲れた」

「うん。話長かったね…」

なんだかもうゲッソリ気分だ。

このあと、LHRやって……オリエンテーション。

そのあとに、部活動見学…だっけ?

「自己紹介…めんどくさいなー」

「オレも〜」

なんというか……意外と人見知りだったりするんだよね。

キセキの世代と慣れるのも相当時間がかかったりもした。

「よし。全員揃いましたね。じゃあ、定番の自己紹介から……じゃあ〜…前から」

おお、担任の先生はなかなか落ち着いていらっしゃる。

熱血漢よりも、全然好きな方だ。

「えーと…」

あー…始まった。

嫌だな〜…と思っていれば思うほど、順番は早かったりする。

「じゃあ次、白柳さん」

「はい…帝光中学校から来ました。白柳珠妃です。えっと、お菓子好きです、よろしく」

言い終わった瞬間、

「し、白柳選手!?」

「ホントだ…!」

「月バスに出てたよね…」

コソコソと話し声が聞こえる。

あー…嫌なんだよね、こーゆーの。

バスケ関連の人と会うと嫌な思い出しか沸き起こらない。

特に……女バスの人は。

「じゃあ次に…紫原君」

「んしょ…」

敦が立ち上がった瞬間、クラスの人達が戦慄した。

まぁ…身長が二メートルもあるんだから当然なんだけど。

「紫原敦〜…えーと、よろしくねー」

そう言ったら一部のクラスメイトが、

「あ、オレ知ってる…帝光のキセキの世代の一人だろ?」

「マジか…スゲェ…」

「あー…でもさ、体デカイだけでトロいじゃん。オレ勝てるかも…!」

最後の、それは禁句だぞ。

案の定、敦が座るときに舌打ちしてギロリとした。

「うっざー」

「敦っ…そういうのは、口に出しちゃダメだって…」

「でもヤダヤダ。ムカつく…ヒネリつぶしたくなる」

あらら…これは、かーなり…ご立腹。

「あ、ホラ…ねるねる○るね。あげるから」

「………うん」

はぁー…良かった。

敦が暴走したら、流石に止められないかもしれないしね。

やばい…ねるねる○るね、買いだめしとこーか…。



***



LHRも終わり、オリエンテーション。

学校案内、校則の説明、締め括りに部活動のVTRが流れた。

「うわ…さすが…どこの部活も力が入ってる…」

そしてバスケ部のVTR。

なんというか……デカイ。

デカイよ…身長が。

しかも+αでイカツーイ!

あ、でも監督美人……おおう、なんかカオスなバスケ部ですね。

そんな感じでオリエンテーションは終了。

次は…待ちかねた部活動見学!

って……まだマネージャーやるか迷ってるんだけど。

一応見学だけ行ってみることにした。

「よし、敦〜…一緒に行こ」

「おっけー」

ヤル気あるのか。



***



「おぉ…なんか、スゴいね…」

主に身長が。

「えー…なんか厳ついし。入りたくなくなってきた〜…」

「それはダメだと思う…」

君は推薦だからね。

「あ、自己紹介の時のムカつく人いるしー」

「あー…村上、だっけ?」

ホントだ。

てゆーか……まぁ、確かに…村上も上手いと思う。

けどあのスピードじゃ……敦には勝てないかな〜。

「村上ねー……」

ふと見上げると、脱力感に満ちた目で村上を見てる敦がいた。

見学といえど、軽い基礎練習は体験できるらしい。

敦もやればいーのに。

「ねぇ…珠妃ちん。仮入部っていつから?」

「仮入部?多分今日の午後練から……これは見学だから、一回教室に戻ってSHRやって、それで仮入部…かな」

「ふーん…」

上の空だ。

まぁ…大体は何しようとしてるか分かるけど。

まぁ…結局、見学中はずっとお菓子を漁ってたんだけどね。

因みに私も。



***



SHRが終わった……。

そして、村上の命運も終わったな。

「珠妃ちん」

「どうしたの?」

「マネージャー」

「え?」

「マネージャーやってよ」

………………………………。

え、なに…これは、やらないと…いけない、のか?

「珠妃ちんがいたら頑張るから。嫌いだけど頑張るから〜…お願いー」

か、可愛いな!

おい!!

でも、まぁ…マネージャーやればキセキの皆とも会えるだろうし。

「…………っはあ…分かった。やるやる」

どーせこうなると思ってた。

「うん!じゃあ練習行こー」

いきなりヤル気になった敦と一緒に、体育館に向かった。

まー…今日は村上、御愁傷様。



***



「おー…なんか、やっぱ強そうなのがいっぱいいるね」

「オレより弱いし」

「はいはい。知ってるよー」

部活の時間。

まぁ、流石に部員数が半端ない。

帝光でも沢山いたけどね。
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