仮面ライダーディライト-世界の光導者-

□第2導 闇への旅立
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「いや〜すいません!食料が無くて四日間ずっと水だけで過ごしてましたから…あ、おかわり下さい!」

ここ、白石家で飯をほおばる闇影は頭を掻きながら、お椀を差し出した。それにしても、何杯目になるのか…。いくら死にかけたとはいえ図々しいとは思わないのだろうか…。

「いいえ、いいんですよ。遠慮せずにどんどん食べて下さい。」

そう優しく返し、差し出されたお椀を受け取り白飯をよそい闇影に差し出したのは、白石影魅璃(しらいし・えみり)という女性。

彼女は先程闇影に鉄拳を喰らわせた黒深子の母親である。三十代後半の年齢なのだが、容姿がそれを思わせない程とても美しいのだ。

「もう一時はどうなるかと思いました…。本当にありがとうございます!」箸を止め、闇影は感謝の言葉と共に深く頭を下げた。

「元気になって何よりです。あら、黒深子…今上がったの?」

開いたドアから、湯気を立たせながら、頭にタオルを巻いて白いTシャツに生地が薄い青いズボンと、湯上がりの格好をした黒深子の姿が見えた。

「……。」

しばらく闇影の姿を見て、すぐに違う方向に向いて、自分の部屋に向かった。

「こら、闇影さんに挨拶しなさい!黒深子!」

「あれ?どうしたんだろう?俺何か悪い事したかな?」

何も言わずにこの場を去った黒深子に首を傾げた闇影。

「ごめんなさい、闇影さん。でもあの子、何時もは人に挨拶はするのにどうしたのかしら?」

影魅璃は闇影に詫びながら、何時もと違う娘の態度に疑問を抱いた。「(ふむ…何か悩みでもあるかもしれないな…。よし!!)」

闇影は顎に親指と人差し指をあてながら、黒深子が悩みがあると推測した。そして…

「影魅璃さん!」

「は、はい!何でしょう?」

「助けてくれたお礼がしたいので、この家の手伝いをさせて下さい!お願いします!」

なんと、闇影は命を救われた恩返しの為にこの家の手伝いを影魅璃に申し出した。この言葉に影魅璃は唖然とした…。



―世界の光導者、ディライト!9つの影の世界を巡り、その瞳は、何を照らす?
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