仮面ライダーディライト-世界の光導者-
□第3導 リュウガの夢
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「こ、これって、私が中学の美術部の時に使ってた…」
「今日、押入れを整理してたら見つかったの。まだ綺麗だったから出してみたんだけど…。」
このキャンバスは黒深子が中学生の時に使用していた物らしい。
「この絵は何なんだろう…?」
黒深子はキャンバスに描かれている二体の戦士の絵が何を意味しているのか考えている…。
「言っただろ?ここはリュウガの世界だって。」
「そうじゃなくて、これがどういう意味…って!先生!何?その格好!?」
黒深子が闇影の方を振り向いてみると、彼の格好に驚いた。
「どうやらそのキャンバスに描かれている絵がどのライダーの世界なのかを教えてくれるようだね。」
「ああ、成程…じゃないわよ!何で○子の○将みたいな服着てるのよ!」
闇影は構わずキャンバスの絵について説明するが、黒深子は闇影の○子の○将の料理人の様な服装について全力で突っ込んだ。
「分からない。多分この世界での俺の役割なのかもしれないな。」
「○子の○将の料理人が?何故に?」
黒深子は闇影の返答に疑問を抱くが…
「お〜い!注文をしたいんだが〜!」
「すいませ〜ん!ラーメンが食べたいんですが〜!」
そうこうしている内にどういう訳か、客が次々と来客してきた。
「え?え?え?ちょ、ちょっと待って下さい!ウチはラーメン屋じゃありませんよ!」
黒深子は突然入ってきた客達にここはラーメン屋じゃないと訂正するが…
「何すっとぼけてんだよ!看板が出てるじゃねぇかよ!『光導軒(こうどうけん)』って看板がよ」
「えっ?何?どういう事?」
客の返答に「?」で頭の中がいっぱいになっている黒深子は家の玄関を出てみると…
「な!ちょ、え、ええぇぇぇぇっっっっ!!!!い、家が変わってるぅぅぅぅっっっっ!!!!」
確かに『光導軒』という大きな看板がデカデカと出ていた…それと同時に白石家も変化していた。
「分かったか?さっさと注文を聞いてくれ!腹減ったぜ!」
「お客様!申し訳ありません!此方の席へどうぞ!黒深子!お客さんの注文を聞いてきてくれ!俺は厨房で調理するから!」
外に出てきた闇影は客を席へ誘導し、黒深子に的確な指示を出して、中に戻った。
「よぅし!調理開始!」
―世界の光導者、ディライト!9つの影の世界を巡り、その瞳は、何を照らす?