仮面ライダーディライト-世界の光導者-
□第5導 オーガは反逆帝王?
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―バーバー・フラッシュ
「いや!変わるの早過ぎでしょぉぉぉぉ!!!!何!?バーバーフラッシュって!?」
ここ「オーガの世界」に移動した瞬間、白石家の形状が唐突に変化した為、黒深子の強烈なツッコミが炸裂した。
「く、黒深子ちゃん!落ち着いて!」
コウイチはそんな彼女を宥めようとした。
「それと同時に俺の服装…というより役割も変わるんだ。」
「って!普通の流れっぽく話さないで!…んで、その格好は?」
多少落ち着きを取り戻した黒深子は現れた鋏等の道具を挟んだベストを着た闇影の服装について聞いた。
「ん?ああ、多分美容師の仕事かな?二人共、折角だから髪切らない?」
どうやらここでの闇影の役割は美容師の様だ。そのついでに黒深子とコウイチに髪を切るかを尋ねた。
「今のとこそんな予定はないわよ。先生。」
「俺はちょっと整えて貰おっかな。」
黒深子は切るのを断り、コウイチは切って貰う事にした。その時…
【…次のニュースです。数ヶ月前に起きた流星学園の展示物…二つの「帝王のベルト」の内一つの「オーガギア」窃盗事件の直後に起きたオルフェノクの灰化事件が今月に入って五十件を越えました。…警察の調査によると…】
「オーガギアが盗まれた直後に、オルフェノクが倒されている…流星学園の関係者…事情は粗方解った。」
今のニュースを見て、闇影は事件の状況を把握出来た様だ。
「えっ?解ったって、犯人が?」
「いや違う。流星学園から盗まれたベルトの力でオルフェノクを倒しているのは、当然そのベルトの使い方を知ってる人物なんだ。つまり…」
「流星学園にいる誰かがオーガに変身してるって事だ!」
闇影はオーガの変身者は流星学園の内部の人間だと推測した。
「そうと分かれば、早く行こう!」
コウイチは直ちに流星学園に行く提案を持ち出した。
「でも、そう簡単にいかないわよ。」
影魅璃はいつの間にか開いたパソコンで流星学園のサイトを見て、侵入は困難だと判断した。
「な、何でですか?」
「あの学校はオルフェノクしか入れないのよ。」
そう、流星学園はオルフェノクのみで編成された学校なのだ。下手に侵入すれば自分達の命に危険が及ぶ。そう考えていた時…
「ねぇ、先生…私が調べるわ!」
「「何だって!?」」
なんと黒深子は自分がオーガの事を調べると言い出した。
「私だったら…オルフェノクだから侵入しても怪しまれないわ。だから…私が潜入してオーガの事を調べてみる!」
「ダメだ!一人じゃ危険だ!もしバレたら君の命が危な「前に!」」
闇影は当然この提案に反対した。だが、全て言い切る前に黒深子がそれを遮った。
「前に先生、言ってたよね?『私が蘇ったのは私にしか出来ない事がある。』って。多分、それが今だと思うの…。」
黒深子は闇影があの時自分に向けて言った言葉の意味が今の状況の為に行動する物だと強く反論した。
「…分かった。」
「み、闇影!?」
「そこまで言うなら、君に任せるよ。但し…!」
闇影は少し考え、黒深子の提案を承諾した。そして、条件を提示した。
「無理はしないでくれ。危なくなったら直ぐ逃げる!これだけは絶対守ってくれ!」
「先生…はい!」
―世界の光導者、ディライト!9つの影の世界を巡り、その瞳は、何を照らす?