仮面ライダーディライト-世界の光導者-
□第8導 フィーリング♪心の音楽を奏でろ
1ページ/6ページ
―キャッスルドラン城内・謁見の間
「何ですって!!?マヤさんが拐われた!!?」
城に戻ってきた闇影達はテロ集団…否、レジェンドルガ側に付いたファンガイア達の襲撃があった事や、マヤが彼等に拐われた事を耳にし驚いた。
「我々が…王がレジェンドルガ軍を倒された直後に仲間が城内に侵入し…王妃様を拐っていったんだ…。」
ユリは苦虫を噛み潰した様な顔をしながらそう頷いた。
「そちらの方では何か情報を掴んだのですか?」
ビショップは片眼鏡に人差指を当てながら、闇影達にレジェンドルガについての情報を手にしたのかを尋ねた。それを聞いた彼等はその場で起きた事を全て話した。
「何だと!?王家内部の者がこの一連の事件の首謀者だと!?馬鹿な!!」
その話を聞いたユリは信じられないと言わんばかりに驚愕し、一部の臣下や兵士達も動揺しだした。今迄自分達を苦しめていたテロ事件の首謀者が自身達身内の誰かだと知れば、騒ぎ出すのも無理はない。
「王妃様を拐った輩は腕に傷を負っているとお聞きしました。王よ、この中の誰かが首謀者やもしれません。また潜りこんで何か企んでいる事を考え、城内にいる全ての者の腕を確認いたしましょう!…王?」
ルークは城内の人間の腕を確認するという案をオトヤに申し立てた。しかし、彼は玉座に座ったまま呆然としていた。
「ねぇオトヤ。しょうらい、おうさまになったらどうするの?」
「うーん、そうだなぁ…にんげんもふぁんがいあもみんながなかよくなれるせかいをつくりたいな!それと…///」
「?それとなぁに?」
「マ、マヤをおよめさんに…あーーうるさい!!なんでもいいだろ!!///」
「あぁ!まってよ!ジロウのゆめは?」
「ぼくのゆめはおじいさまのようなびしょっぷか、おいしゃさんですね。」
「へぇ。かなうといいね。」
「あ…あと…///」
「おーい!なにやってんだ!おいてくぞ!マヤ!ジロウ!」
「王よ!如何いたしましたか!?」
「はっ!!あ…ああ、すまねぇ…。腕の確認だったよな…構わねぇ…ぞ…。」
ルークの怒号にオトヤは我に返り彼の案を許可した瞬間、視界がぼやけ出し、意識も朦朧としその場倒れた。
「!!オトヤさん…?オトヤさんっ!!」
―世界の光導者、ディライト!9つの影の世界を巡り、その瞳は、何を照らす?