仮面ライダーディライト-世界の光導者-
□第16導 絶対不変の絆
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闇影と蠍姫にワームだと知られ、クロックアップで逃走するダークカブト。そこへ突然、ディスティールの放つ光の矢が彼を襲った。
『!!』
『逃がさねぇぜ、ワームさんよ。』
上手く回避し、背後から逃走しようとしたが…
『残念♪そのゼクターを私達に渡して貰えないかしら?…優しく言ってる間に、ね?』
ディシーフに阻まれ、挟み込まれてしまった。そして彼女はダークカブトゼクターを渡す様、最終通告をしながら自分に手を差し出した。
『…!!』
『そう…それが返事なのね…だったら力づくで奪うわ!』
【KAMEN-RIDE…GARREN!】
ダークカブトが専用武器「カブトクナイガン・クナイモード」を構え出したのを見て、ディシーフは力づくで奪うべくドライバーにカードをスラッシュすると、胸にダイヤのマークが刻まれた赤い鍬形を模したライダー「仮面ライダーギャレン」にカメンライドし…
『ここはコイツ等で行くか!』
【KAIZIN-RIDE…MOLECH-IMAGIN!】
【KAIZIN-RIDE…RABBIT-ORPHNOCH!】
ディスティールもドライバーにカードを二枚スラッシュさせて、鎌の様な短剣を持った緑の蜥蜴をイメージしたイマジン「モレクイマジン」と兎の特性を持ったオルフェノク「ラビットオルフェノク」を召喚した。
『ふんっ…!ハァッ!!』
モレクIは突然武器を投げ捨て、何故かジャンプをし出し倉庫内の壁を蹴っては飛び、蹴っては跳びと、まるで飛蝗の様なトリッキーな動きをした後ダークカブトに跳び蹴りをかました。
『…!!』
【CLOCK-UP!】
だが、そんな単調な攻撃がダークカブトに当たる筈も無く、クロックデュアルで簡単に避けられてしまった。すると…
『どうせ俺なんて…飛蝗の様に跳べやしないただの蜥蜴さ…。』
『お、落ち込まないでくれよ!兄貴!』
『いや、お前等兄弟じゃ無ぇだろっ!?』
モレクIは回避された事にいじけ出し、ラビットOがそんな彼を何故か「兄貴」と呼び慰める…と言う奇妙な事が起き、ディスティールはツッコミを入れた。
『あんた達何やってんのよ!?』
『フッ…!』
【CLOCK-UP!】
『…って、きゃっ!?』
Dギャレンもそんな三人に注意しながら、クロックデュアルでタックルをするダークカブトから回避した。すると…
『おい…今俺を笑っただろ…?』
『いや、笑って無ぇけ…『行くぞ…弟よ。』『いいぜ…兄貴!!』…っておい、コラ待てぇぇっっ!!?』
モレクIは、先程のダークカブトの小さな掛け声が自分を嘲笑った物だと勝手に勘違いをして怒りを募らせ、ラビットOを何故か「弟」と呼び彼と共にダークカブトの方へと向かった。
『ったく…どうする巡ちゃん?』
『あの子達の動きに合わせてこっちが援護するしか無いわね…。』
『さいですか…。』
Dギャレンとディスティールの嘆きを尻目に、モレクIは先程同様ダークカブトの周囲を飛蝗の様に素早く跳び回り、ラビットOも兎の如く彼の頭上を残像が生まれる程連続ジャンプをした。如何にダークカブトと言えど、相手の姿を捕らえなければ手の打ちようが無い…。
『良い感じね。だったら…』
【ATTACK-RIDE…SCOPE!ROCK!】
攻撃のチャンスを見つけたDギャレンは、「バットスコープ」で命中率を強化し、相手を石化する「トータスロック」のカードをスラッシュしたディシーフドライバーをダークカブト目掛けて狙いを定めた。
『ガッチガチに固めてア・ゲ・ル♪そこっ!!』
Dギャレンは味方の二体に当たらない様照準すると、ドライバーの切っ先から赤い刃状のエネルギー弾をダークカブトに放った。が…
『…!!』
『なっ!何っ!?ガァァッッ!!』
『あっ、兄貴!!』
刃が当たる寸前にダークカブトは跳び回っているモレクIの足を瞬時に掴み、地上に下ろし彼を盾にして攻撃を防いだ。その結果、モレクIは石化してしまいカブトクナイガンで一瞬に斬り刻まれ、消滅した。
『クロックデュアル!』
【CLOCK-UP!】
『し…しまっ…ギャアァァッッ!!』
モレクIを失い呆然としていたラビットOも、クロックデュアルの速度を乗せた斬撃によりあっさり爆死した。
『オイィィィィッッッッ!!!?お前等マジで何しに来たんだよっ!?全然役に立って…あぎゃああぁぁっっ!!!?』
『全くね…って、きゃああぁぁっっ!!?』
ディスティールが二人の呆気ない敗北にブチ切れながらツッコみ、Dギャレンが呆れていると、ダークカブトのクロックデュアルのタックルが彼等を倉庫の天井がぶち破れる程、空の彼方へと吹っ飛ばした。
『私達の活躍はボドボドダァッ!!』
Dギャレンは吹っ飛ばされる間際に何やら妙な事を言っていたが、気にしてはならない…。
―世界の光導者、ディライト!9つの影の世界を巡り、その瞳は、何を照らす?