仮面ライダーディライト-世界の光導者-
□第5導 オーガは反逆帝王?
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?―流星学園
「え〜、皆さん。今日からこのクラスの一員になる白石黒深子さんです。」
とあるクラスの朝礼で、担任の先生の言葉に、男子生徒は「おぉっ〜!!」と声をあげた。
「初めまして、白石黒深子です。宜しくお願いします!」
黒深子の挨拶が終わると、大きな拍手と口笛が喝采された。外見が美少女な為、男子生徒達の目線は黒深子へ向かっていた。
「では好きな席に座って。」
先生の言葉に従って空いてる席に向かった黒深子。そこへ…
「あ!ここ空いてますよ!」
一人の女子生徒が手を上げてその隣に座る様にアピールした。その生徒の特徴は黒髪のおさげに縁なしの丸眼鏡と、おとなしめな印象を表していた。
「ありがとう。貴女は?」
「私は鶴見(つるみ)ユカ。宜しくね、白石さん!」
「こちらこそ宜しく!」
見た目と違ってはきはきとした口調のユカだが、黒深子は彼女と友達になった。
「(こういうの久しぶりだな…。)」
潜入捜査とは言え、久々の学校生活に嬉しさを感じる黒深子だった。
―休み時間
黒深子のクラスメイトから転校生お約束の質問攻めを受けていた。前はどこの学校だったとか、部活は何部だったとか等…。この場は聞かれた質問に全て答えて、逆に「あの事」を聞いた。
「ねぇ。オーガについて知ってるかな?」
「……!!」
それを聞いた瞬間、教室にいた生徒達は静まりかえった。そして急によそよそしくなり、分からないといい離れていった。その後も他の生徒にもオーガの事を聞きまわったが、誰も話そうとせず、中には怯えて逃げ出す者もいたと言う…。
「はぁ…。やっぱりオルフェノクを殺す様な人の話なんかしたくないよなぁ…。」
裏で一休みした黒深子は皆がオーガの事を話さない理由を薄々理解し始めた。普通の人が近くに彷徨いてる殺人鬼の話なんかしたくないように、オルフェノクを殺すオーガの話をここの生徒達が話したがるはずもない。
「おい、白石!」
すると、そこに同じクラスの複数の女生徒が黒深子の前に現れた。
「な、何ですか?」
「お前、何男子達に色目使ってんだよ!」
「キャアッ!!」
突然言いがかりをつけて黒深子を壁に突き飛ばした。そして「あの時」の恐怖が頭を過ろうとした時…
「お〜いおい!つーか一人に寄ってたかって何やってんだよ!」
金髪で目つきも悪く、制服も着崩している不良の男子生徒が現れた。
「な、何の事…ヒッ!」
「俺ーゃな!そういう奴見てると無性にムカつくんだよ!とっとと失せろ!」
不良は壁を拳で砕き女生徒達を脅した。それを見て、彼女達は逃げ出した。
「あ…あの…助けてくれてありがとう。」
「あぁ?何の事だよ。ちょいとムカつく事があったからそれ発散しただけ。つーかこの辺を一人でウロウロすんなよ、白石。」
「な、何で知ってるんですか?」
「つーか、俺お前と同じクラスだから。俺、蛇塚(へびづか)ナオヤ。じゃな。」
この不良生徒、ナオヤは黒深子と同じクラスメイトだったのだ。名を名乗り右手を横に振りながら去ろうとした。
「待って、蛇塚君!ちょっと聞きたいんだけど、貴方オーガについて知ってる?」
黒深子の質問にナオヤはその場に止まり、怪訝そうな顔で振り向いた。
「お前、オーガを探してんのか?」
「え!?え、ええ…。そう…だけど…。」
黒深子はナオヤの質問に怯みながらも肯定した。すると…
「…ちょっと顔貸せ。」
「え?え?え!?ちょ、ちょっと離して!痛い痛い痛い!!」
ナオヤは黒深子の手を掴み、何処かへ移動した。