仮面ライダーディライト-世界の光導者-

□第6導 限りある命、限り無き想い
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『ウオォォォォッッッッ!!!!』

ユウジ=ホースオルフェノクは魔剣を携えて、キョウジに向かって突進した。

「ふっ!!」

だが、それは片手で軽々と受け止められてしまった。そしてもう片方の手から光弾を撃った。

『グアァァァァッッッッ!!!!』

その衝撃でホースOは壁まで打ち出された。だが…

『…王は…復活させない!!グアァァァァッッッッ!!!!』

またも咆哮をあげたホースOは足を四本にし、ケンタウロス形態となりキョウジに再び突撃した。

「ふっ…この程度のAttack等…何っ!グガッ!!」

キョウジはホースOを甘く見過ぎた為、彼の急スピードな突進を諸に受けて吹き飛んだ。そして、その弾みで持っていたオーガギアを落としてしまったのだ。

『…オーガギア…!!』

ホースOはすかさずそれを拾い上げ、距離を取った。

『会長!!大丈夫ですか!?』

先程の生徒会の副会長で唯一の女生徒らしきオルフェノクが自身の影を伸ばしながら、キョウジの身を案じた。

「くっ…!!一旦、退きマスヨ…!!」

キョウジ達は花弁を散らし、その場から姿を消した。

『待てっ!!逃がすかっ!!』

『お、落ち着けって!相馬!つーか今は煌の野郎を探そうぜ!』

スネークOは尚も戦おうと頭に血がのぼってるホースOを羽交い締めして抑えた。

『黙れ!!あいつ等を倒し…オルフェノクの王もこの手で殺してやるっ!!』

スネークOの言葉にも耳を貸さず、ホースOは殺意を撒き散らしていた。その時…

『相馬君、ちょっとゴメンね。うりゃっ!!』

『ぐはっ!!』

『『『ええええぇぇぇぇっっっっ!!!!何やってんのぉぉぉぉっっっっ!!!!』』』

リュウガ、スネークO、クレインOはスワンOの正拳突きで気を失いホースOからユウジの姿に戻った光景に大きくツッコんだ。

「これで静かになった。さ、ウチに運ぼ?」

『『『は、はい!了解しました!!!!』』』

三人は黒深子の笑顔に怯え、敬礼してユウジを運んだ。



―世界の光導者、ディライト!9つの影の世界を巡り、その瞳は、何を照らす?一方、ディライトは、

『うっ…!くっ…!』

壁に打ち付けられ、ダメージが大きくなかなか動く事が出来ない。

【FULL-CHERGE!】

電王GFは止めを刺す為、ベルトにパスをセタッチした。そして、エネルギーが集中したデンガッシャーの銃口をディライトに向けた。

『最後いくよ、いい?…答えは聞いてない。』

『く、くそっ!』

【ATTACK-RIDE…ILLUSION-SHADOW!】

ディライトは一枚のカードを装填する。それに気づかない電王GFは決め台詞を言いながら自身の必殺技「ワイルドショット」を放ち直撃させた。しかし、爆風が晴れたその場にディライトはいなかった。

『あれ?いない。消えたのかな?』

電王GFはあのまま消えたのだと推測していた瞬間…

『後ろだ!はぁっ!』

『ぐあああっっっっ!!』

なんと電王GFの背後からディライトが攻撃した。

『な、何で!?何で何で!?』

予想外の事態に狼狽する電王GF。そんな彼に対してディライトは種明かしに一枚のカードを見せた。

『この「イリュージョンシャドウ」のカードを使って自分の影分身を作って身代わりにしたのさ。ちょっと悪い事したけどね。』

ディライトは攻撃が来る寸前に力を振り絞り今のカードを使い、身代わりの影分身を作り何とか攻撃を回避したのだ。

『形勢逆転だな。君の負けだ!』

ディライトはライトブッカーをガンモードに変形させ、電王GFに向けた。

『ど…どうしよ…!パ、パスは…!?』

電王GFはパスを探すが、先程の攻撃の際投げ捨ててしまった為何処にあるのか分からなかった。

「電王、もういい…。此処は下がれ…。」

突如謎のオーロラから赤いフードの女が現われ、電王GFに退避するよう命じた。それと同時に彼はそのオーロラへ吸い込まれる様に包みこまれた。

『いやだいやだ!!僕があいつをやっつけるんだぁっ!!』

電王GFは駄々をこねながらオーロラの中へ消えていった。

『お前は…誰なんだ…!』

ディライトはダメージを受けた体を抑えながらフードの女に尋ねた。

「私の名は紅蓮(グレン)…。影を監視する者だ…。」

『紅蓮…。影を監視…?』

謎の女、紅蓮の「影を監視する者」という言葉にディライトは眉をひそめた。

「私は、影の世界に何らかの影響が及ばないかを監視、排除する使命…。」

『俺はその排除の対象になっているのか…!』

「ディライト…、貴様が現れた事でこの世界に目覚めぬ筈の王が目覚める…!王を越えし王…オルフェノクの『帝王』が!!」

『!!オルフェノクの…帝王…!?』

紅蓮は「オーガの世界」に目覚めぬ筈の「オルフェノクの帝王」が目覚めると言った。

「そして貴様は、その帝王に滅ぼされる運命を辿るのだ!!」

そう言い切った紅蓮は謎のオーロラの中へと消えていった。

『ま、待てっ!!』

ディライトは紅蓮を呼び止めようとするが、自身もオーロラに包まれた。



「…!ここは…戻って来たのか…?…黒深子の家に戻ろう。ん?君は…。」

いつの間にか変身が解け元の世界に戻った闇影は、一先ず黒深子達と合流する事にした時、ある人物と出会った。
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