長編

□超劇場ケロロ軍曹 反ケロン軍襲撃!であります!
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「隊長ー」
「んー?どうしたでありますかー?」
 地球を侵略しにきたはずなのに、すっかり地球に馴染んでいるカエル型宇宙人のケロロ軍曹。その部下四人は奥東京市の日向家に居候していた。
 基地の出入り口の冷蔵庫から出てきたのはケロロ小隊参謀のクルル曹長
「先輩、しらね?昨日からいねぇぜぇ?」
「ああ。ケロン星でありますよ、一昨日の夜に向かったであります・・・まだ、帰ってないでありますか?」
「帰ってきてねぇから聞いてんだよ」
 クルルの意見はもっともだったのでケロロはガンプラ作っている手を止め、クルルに向き合う
「まぁ、今日の昼ごろには帰ってくる」
 といいかけたその時、警報が鳴った。
「ゲロッ?なんでありますか?」
『おじさまー!ペコポン上空にケロン軍艦の反応有です!てゆーか、突然訪問?』
「識別コードは?」
『え・・と、ガルル小隊です!まっすぐ、日向家の庭に来ます!』
モアの言ったとおり庭に出る途中でドスンと音がした。
「ボケガエルー!」
「はいはい!只今っ!」
 夏美の声にケロロが反応する。ケロロ達が庭に出ると、ガルル小隊の小型艦があった
 艦の中からガルル達が出てきて手当てが始まった。だが、ゾルル兵長がいなかった。
「反ケロン軍がケロン軍を攻めてきた?」
「はい。いきなり本部を奇襲されました」
「んで、オイラ達が大佐の命令でペコポンに行ってこいって言われたッス・・」
「ペコポンに?何故・・・」
「おそらく、ペコポンが狙われたんだと思います・・・・ギロロはどちらに?」
 一通り説明した後、ガルルは確認をするように聞く。その声音は焦っているようにも聞こえる。
「ゲロ?ケロン星で合流してないんで?」
 てっきり、ケロロは話を聞きながらギロロも加勢してるんだよなーと思っていた。
「いえ・・・ギロロは見かけていませんが、ケロン星に帰っているのですか?」
「一昨日から帰ってるでありますが・・」
 ケロロはクルルに向かって、ギロロと連絡を取るよう指示を出したが・・
「出ねぇし、先輩の居場所が特定できねぇどうなってやがる・・」
 クルルがそういうと、タルルは不安そうにガルルを見て
「隊長・・あの影って・・・」
「あの影?」
「・・・・ケロロ軍曹殿、私達は幻覚か見間違いだと思いたい事実がある。私とタルルしか見ていないので余計なんだが・・・」
「なんでありますか?」
「反ケロン軍側にギロロがいたんだ・・・遠かったが間違いなかった、他の反ケロン軍兵士を仕切っていた・・」
 ガルルの言葉にケロロ小隊と夏美たちは固まった。パソコンを優雅に叩いていたクルルも思わず手を止めた
「ギ・・・ロロ・・が?」
「・・・はい。」
「なっあの堅物の先輩がケロン軍を裏切る行為をするはずねぇだろ・・!」
「そ、そうよ!ギロロはそんなことをする奴じゃないわ・・・!」
 クルルと夏美が反論した。
「そうですよぉ!伍長さんが・・!」
「オイラたちもそう思ってたッスよ!でも、ケロン人で体色が赤色ってそういないじゃないッスか・・それで余計に・・・」
 ギロロの体色は中々ない体色だった。それうえに戦場の赤い悪魔とも称されているのだ。
「まぁギロロの話は置いといて、いや置いといたらダメでありますが;ゾルル兵長はどうしたんで?」
「ゾルル兵長も行方がつかないんです。戦時中はいたのですが、ペコポンに向かうとしたら居なくなっていて・・・」
「指示が届かなかったとか?」
 ガルルの言葉に冬樹が言った。その可能性をガルルは一番最初に思ったが、大佐は全員に言ったと戦艦の中でいった。
「いえ・・それはないと・・・」
「こうやって、ネチネチ話し合っても仕方ないでありますっまず怪我の治療に専念して欲しいでありますよ」
 ケロロの言うとおりだったのでガルル小隊は日向家で療養することになった。
 療養し一週間、大分怪我の方も良くなったガルル小隊とケロロ小隊、日向家の夏美と冬樹にケロロ小隊に縁を持っている地球人が司令室にいた。
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