動き始める時・伝染する負の感情

□ピンチの連続!
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「うっ……うう〜…」



 顔に日差しが当たってるのを感じ、薄らと目を開ける。
 いつの間にか酔い潰れて、眠ってしまっていたみたいだ。近くの置き時計が10時30分を指している事から、翌日の朝まで進んでる…。

「……あ、あれ?」

 ふらふらながら辺りを見回すと、博麗社殿の居間で酔い潰れたはずが、どういうわけか自分の家で、しかも、その布団の中だった。
 加えて、お腹辺りに軽い重みを感じ、見ると手紙と新聞が一つずつ置かれてあった。

「……何だろう?」

 疑問には思ったが、まず手紙の方を読んでみる。


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 優也さんへ

 宴会、お疲れさまでした。
 文さんから聞いたんですが、罰ゲームの方々は責任を持ってその人の家まで運んでくれるらしいですよ。でも、こういうのって正直ビックリしますよね?

 それと話は変わりますが、「にんぎょうや」の仕事は私が休むって伝えておきました。今日はゆっくり休んでください。

 大妖精より

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 大ちゃんからか。マジでありがとう…っていうか、あの鴉天狗さんはどうやって家に入り込んだんだろう?

「で、この新聞がその人の…」

 新聞を広げてみると…


[紅魔館の主、プリンとビスコに撃沈!?]
内容 誇り高き吸血鬼で有名なあの方。まさかのお菓子で…!

[幻想郷に怪奇! 突如、現れた花火!!]
内容 星が広がる漆黒の空。その暗闇に一点に広がる光!

[第二怪奇! 拍手する人形!!]
内容 無人人形が拍手する光景が発見された。自立心を持ってるとの情報も…。

[第三怪奇! 男二人のグロ光景]
内容 あまりに見てられない男二人の……以下省略。続きは本人達に確認!

[幻想郷にアイスのようなカップル誕生!]
内容 最近訪れた外来人が、湖近くに住む氷精に熱愛告白! 氷精は返事を了解し━━

「何でだよ!?」


 大会でそうなっただけだ! つーか、大会の事が丸っきり書かれてねえ!?
 捏造しすぎだろ!!

「……あ〜!」

 読んでも頭が痛くなるだけと悟り、俺は新聞をゴミ箱に捨てた…。

 
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