動き始める時・伝染する負の感情

□立ち向かう者達
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「よっしゃあ! 霊夢の所に行くぜぇー!!」


 俺たちは魔理沙の案内の元、博麗神社に向かって飛行中だ。上からの幻想郷の景色を眺めながら、俺はしっかりと魔理沙の腰に掴まっている。
 
「ところで何で博麗なの?」
「だって、一番安全だろ♪」
「そ、そーなのかー…?」

 まあ、霊夢が居るっていうのが最大の理由だな…。 

「そういえば、あの新聞見たか? [突如、現れた花火]とか書かれて、おまけに怪奇扱いだぜ! 酷いだろ!?」
「あは、あはは…」

 魔理沙は憤慨しながら言う。
 あの新聞ね。確かに魔理沙のも充分酷いと思うけど…。

「こっちも魔理沙以上に酷いよ。勝手にチルノが了解したって書いてあったしな…」
「え、えっと……何の事?」
「あっ、悪い。チルノは朝にいろいろ遭ったから知らないよな。今朝の新聞で、告白了解みたいな記事が書かれてあってさ」
「だ、誰と誰?」
「俺とチルノ。で、チルノが俺の告白了解って感じ」
「な……何でいきなりそうなってんの!?」

 俺がこう言うと、チルノは真っ赤になりながら詰め寄ってくる。

「いや、ほら……昨日の嫉妬大会あったろ。それをあの実況の鴉天狗が━━」
「いいいつあたいに告白したのよ!!」
「い、いや、大会のを捏造されて━━」
「あああたいたち、もう付き合う事になってんの!?」
「うおい!? あの大会自体、遊びみたいなもんだから大丈夫だって! だから、そんな事は気にしなくても良いよ!」

 ここまで言って、やっとチルノは大人しくなった。
 と思いきや、なぜか不貞腐れたかのように頬を膨らませ、ゴニョゴニョと呟いてる…。

「そんな事って……あたいにとっては…」
「え? 何?」
「ふえ!? にゃ、なんでもない!! 」

 それを聞こうとしたが誤魔化された。一体、何だったんだろう?

「はぁ…」

 そして、話を聞いていた魔理沙が、呆れた表情でため息を吐いてる…。

「俺、何かした?」
「気づけよ。もうホンットに呆れるぜ…」





 
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