夜空に消えた光・譲れない想い

□王様ゲーム
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「……は? 今、何て?」


 てゐが歌うように発した言葉を俺はもう一度要求していた。ちょっと信じられない面持ちだった。

「だーかーら、王様ゲームウサ♪」

 王様ゲーム。割り箸などのクジになりそうな物を人数分用意し、王様になる人と数字を書き、それらを隠した状態でクジを引いて王様を決める。王様になった人は数字を持ってる人に好きな事を命令できる……アレだ。

「悪いけど俺はパ━━」
「優也に至っては強制的に参加してもらうウサよ♪」

 何で? 何で俺は強制参加? そりゃあ、もう一人か二人くらい男が居るなら別だよ。

 ……だけどさ、

「周りが女の中で男一人の俺がやれってか!?」
「まあ、そういう事になるウサね。むしろ優也はもっと喜ぶべきウサよ。ロリコンなんだし♪」
「ちげーよ! いい加減俺がロリコンって言うのから━━」
「温泉の時、チルノを追い出さなかったウサよね?」
「それはお前らが仕込んだ事だろうがっ!」

 チルノを使って俺が断れない状況を作り上げたんだ! 分かってるんだからな!

「それでも追い出そうと思えば追い出せたはずウサ。チルノが一緒に入りたかったからは通用しないウサよ」
「うぐっ! だ、だけど…!」
「あ〜あ、ゲームに参加しなかったら、優也がロリコンだってあの鴉天狗に話しちゃおうかな〜」
「ま、待った! それだけは待った!!」

 てゐの言い方で、あの鴉天狗=射命丸文だとすぐに分かってしまう。正直、嘘の情報で周りから変な目で見られたくない。
 既に(俺とチルノが)カップルだのなんだのと人里内で噂されてるのに…。

「じゃあ、参加ウサよ。まあ、参加したとしてもロリコン疑惑は増すけどね。メンバー的に♪」

 もし全員が参加したとしたら、幽々子さん以外は女の子になるからって俺のロリコン疑惑が上がるのかよ!?

「参加しても地獄、しなくても地獄かよ…」
「まあ、どっちかって言えば、参加した方が私は良いと思うウサよ♪」
「ううっ……わ、分かったよ。参加する…」

 結局、てゐに良い様に言いまくられ、俺は王様ゲームに参加させられる羽目となってしまった…。



「クジみたいに優也が他の女の子に取られちゃうウサよ♪」
「!?」

 
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