始まり

□優也の能力
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「この階段、一体何段あるんだ…」

 人里で昼食を済ました俺たちは、博麗神社へと繋がる階段を上っていた。
 だが、一向にその神社に着かない。十分くらい前から上っているが、上を見上げても鳥居の一つも見えなかった。

「すー…すー…」
「……」

(それに何で俺は案内人を背負ってるんだろうな…)

 おんぶしてと言ってきて訳が分からず、何でと聞いてもバカって言ったからの一点張りだったので、俺は仕方なしにチルノをおぶる事にしている。
 チルノは俺の背中でうるさいほど騒ぎまくっていたが、途中で疲れてきたのかウトリウトリし始め……今は夢の中にいるってとこだ。

「うへぇ〜……この団子が…」
「どんな夢見てんだか。しかし、この階段は本当にいつ終わるんだ?」
「もうそろそろですよ。ほら、見えてきました」

 俺は上を見上げる。確かにここの神社の鳥居が見えてきた。

「もう一踏ん張りだな…」
「むにゃむにゃ……あたいったらさいきょーね…」




 
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