紅の風
□紅の風
3ページ/9ページ
陀「俺は元来、そんなに人嫌いの激しいタチじゃねェ。だが、これだけは許せんというのが三つあってな……一つ目は、仕事の邪魔をする奴。二つ目は、便所に入っても手を洗わん奴。三つ目は……」
銀「ニタァ」
銀時は、キモい笑みを浮かべた。
陀「……汚らしい天然パーマの奴だ」
ピキッ
そう言って陀絡は、額に青筋を浮かべた。
陀「全部該当してんじゃねェかァァァァ!!」
ガゴン
陀絡は銀時に向けて刀を降り下ろした。
ていうかあたし、一つ目しか該当してないじゃん。
銀「そいつァ光栄だ。ついでに俺の嫌いな奴三つも教えてやろーか?ひとーつ、学園祭準備にはしゃぐ女子!ふたーつ、それに便乗して無理にテンションを上げる愚の骨頂男子!みーっつ、それら全てを包容し優しく微笑む教師」
それってただ単に学園祭が嫌いなだけじゃ……
陀「てめェ要するに学園祭が嫌いなだけじゃねーか。よほど暗い青春おくったな…」
陀絡も同じ事を思ったみたいだ。
『……じゃあ、あたしの嫌いな奴も3つ言うよ。1つ、ぶりっ子の女子。2つ、ケバい格好の女子。3つ、……ないわ』
銀・陀「「ないんかい!!」」
綺麗にハモったな。
『こっちはあたしがやるわ、銀時……』
銀「こっち?」
ガタン
あたしはトイレのドアを開けた。
『気配ダダ漏れだよ』
銀「なっ!」
そこには、数十人の天人がいた。
銀「オイオイ、みんなで仲良く連れションですか…便器足んねーよ…」
銀時は冷や汗を流していた。