狩の女神
□バブ1
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「つえぇ……」
銀髪の男は呆気にとられ呟く。
『ほら、赤ちゃん…あんたの子でしょ?』
あたしは黒髪の男に赤ちゃんを渡す。目元とかそっくりだし、間違いないだろう。
「あ、ああ…」
黒髪の男は少し驚きながらも赤ちゃんを受けとる。
「ア―――」
赤ちゃんは途端に目を輝かせて、黒髪の男の背中によじ上る。
あたしは家に帰ろうとしたが
「ーーまちな」
「あ?」
後ろから聞こえてきた声に振り返る。
「うっ…あんたらは…石矢魔の双頭竜…!!真田兄弟!!」
「男鹿をやるのはオレ達だぜ」
『「誰?」』
黒髪の男、男鹿とセリフがかぶる。
「おいおい……ぬけがけはいけねーなぁ…」
「キラーマシーン阿部!!」
「ーーおっと、オレを忘れてもらっちゃ困るぜ」
「グッドナイト下川まで!!」
『げっ…下川……』
顔がひきつるのが分かった。
下川はいつも葵に言い寄っている。ウザいくらい。
見たところ目的は男鹿みたいだし…
『かーえろっと…』
あたしは踵を返してk
「あ―!竜華ちゃんじゃない。葵ちゃんはまだ帰ってこないの?」
うぜぇ…てか腕掴むな!鳥肌がたつ。