紅の風

□紅の風
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『ここ……なんだか嫌な予感がする』


あたしはトイレの壁にもたれて考え事をしていた。


ダン!


隣の男子トイレから銃声が聞こえる。


『チッ』


あたしは男子トイレに向かった。


『Σ……!!』


そこには、血を流して倒れているハム子と、数人の天人と対峙している銀時の姿があった。


『銀時!!』


あたしが大声を出したから、全員が振り返った。


天「なんじゃお前」


銀「瑠依!!」


ズズ…


ハ「ちょうだい、アレを早く…お願い」


ハム子は、天人たちに真っ青な顔をしながら手を伸ばしていた。


銀「ハム子ォ悪かったなァ、オイ。男は男でもお前…エライのにひっかかってたみて―だな」


『ハム子のくせに何やってんだよ』


天「陀絡さん、なんか妙なのが混ざっちまいましたけど…」


天人の一人?一匹?のたこみたいな奴が、手洗い場の方に声をかけた。


陀絡……?

天「ど―します?ちょっと聞いてますか?」


ドッ


陀絡っていう奴が天人の顔面を蹴った。


陀「身だしなみ整えてる時は声かけんじゃね―っつっただろ―が!」


手洗い場から陀絡が出てきた。


陀「なんか困った事があったらとりあえず殺っときゃいいんだよ。パパッと殺って帰るぞ」


陀絡は刀を抜いた。


陀「夕方から見てェドラマの再放送があるんだ」


あたしは紅蓮華、銀時は木刀をかまえた。

銀「俺もだ」


『奇遇だね。早く終わらして見よっと』
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