黒バス

□女子会!
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帝光中バスケ部

部員数は100を越える超強豪校

部員が多いのでマネージャーも必然的に多くなる

1軍〜3軍までの全部で13人
1軍は桃井、紗希澪の3人
2、3軍は各5人


そんなマネージャーの彼女たちも

部員の世話で忙しく

たまの休みは女の子らしく

ショッピングをしたりするものだ


久しぶりの休日に1軍マネージャーの3人は

お出掛けすることを計画していた




「よし、じゃあ10時に集合ね!」

「うん、わかった」

「桃ちゃん、迎えに来てね?」

「任せて!」

楽しみだな〜、とほのぼのオーラを漂わせつつ

流石1軍マネージャー

手は止まることなく

ドリンクを作ったりタオルを畳んだりしていた



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――――――


そして当日


澪は予定より10分早く来ていた

お出かけが楽しみでいつもより早く起きて

デートでもないのに前日に服を選んで…

それだけ楽しみにしていた


そして数分後見慣れた青とピンクの長い髪が目に入った

「−!澪ちゃんー!」

「紗希。さつき!おはよう」

「うん、おはよう!」

「おはよう、て時間じゃないけど、おはよう澪ちゃん」

「だよね」

クスクス笑いあう3人

「さ、じゃあ行こうか」

澪の言葉に2人は頷き歩き出した


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まずはスポーツショップ

もちろんバスケのコーナーへ


「あ、このバッシュ可愛い」

「ホントだ」

「珍しいね」

バッシュにしては珍しく可愛さを基調としたもので

今はやりのスポーツ女子というものだろうか

「可愛い、けど…」

「うん、こんなのじゃなくてもいいかな」

「バッシュ、練習してたらすぐ壊れちゃうもんね」

流石というべきか

バスケを愛するからこその意見であった

それからバスケコーナーから動かず

数十分がたった



「あ、そうだパーカー買いに来たんだった」

「忘れてた!」

突然思い出したように言い出した澪に

紗希とさつきは同じく忘れていたといった

3人はバスケコーナーから離れ

ジャケット売り場へ

あたりを見回すものの

お目当てのものは売っていないようだった

「やっぱりここには売ってないか…」

「近くにいいお店あるよー」

「あ、もしかしてあそこ?」

「うん、この前いいなー、て言ってたとこ!」

さつきの提案に従い

スポーツショップを後にし

おススメのお店へと歩みを進めた



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「あ、あそこだよ!」

「えーと、アレ?」

「そうそう!」


シンプルな感じのお店で

中に入ると外の印象とはまったく異なるような

そんな感じのお店だった

上着を専門としているのか

上着などがたくさん陳列されていた

その中の一角に目当てのパーカーがあり

自然とそこへと足を延ばす


「種類たくさんあるね」

「シンプルなのが良いよね」

「あ、サイズ!サイズ見ないと…!」

「あぁ、紗希ちっちゃいからサイズ合わないかも」

「むぅ!澪ちゃんもちっちゃいよ!」

「私は胸あるからね」

「…澪ちゃんがいじめるよさっちゃん!」

「ま、まぁまぁ落ち着こう、ね?」

「うん…」

「…ほら、紗希に合うサイズもちゃんとあるよ」

「澪ちゃん…!」

輝く目で見られ少し照れくさいのか目線をずらす澪

そんな二人をクスクス笑いながら見守るさつき

仲のいい友達というより

年の離れたお姉さんと仲のいい姉妹のようだ




たくさんの種類があり、どれがいいかと迷っているとき

澪はふと思いついた

「あ、」

「?どうしたの澪ちゃん」

「いいの見つけた?」

「あ、そうじゃなくてさ、2人も買うんだよね?パーカー」

「うん、そうだよ」

というさつきと頷く紗希

2人の反応を確認すると口を開く

「じゃあさ、こんなにいろんな種類あって決められないんだから、色違いの買おうよ」

パチクリ

瞬きを繰り返す

「色違い?」

「うん、ダメかな?」

「…いい!良いと思うよ!」

「うん!うわぁなんで思いつかなかったんだろう!」

喜ぶ紗希とさつきを見て少しホッとする

「じゃあどれにするー?」




―――――――
―――

そんなこんなでパーカーの種類は決まった

後はどの色にするか、だ


紗希の目に青色のパーカーが目に入る

それを手に取り鏡の前で合わせてみる

綺麗な青色でちょっといいな、と思ったけれど

自分の髪と同じ色で少し似合わないと感じた

その近くにあったピンク色のパーカー

それも合わせてみると

長い青色の髪とよく合っている気がした


それでこのピンクはさっちゃんみたいだな

と思った

そこでひらめいた


「髪の色だ!」

「?何が髪の色?」

「パーカー!私の青とさっちゃんのピンクと澪ちゃんの白…は汚れるな…」

「あーじゃあ緑とかは?」

自分の髪を触りつつ答えた澪に納得の声を上げる紗希

「じゃあ澪ちゃんの緑!」

「あ、髪の色のパーカーにするってこと?」

「そう!そういうこと!」

「でも私にピンクってあわなくない?」

「そう!自分の髪の色と同じだと似合わない感じだからー」

「あぁ、そういうことね」

納得する澪とハテナマークを浮かべるさつき


「うん、だからね、私がさっちゃんのピンク
 澪ちゃんが私の青
 さっちゃんが澪ちゃんの緑にするの!」

「あぁ!そっか!良いね!それ!仲良し!って感じだし」

「でしょ?」

すごいすごい、と誉めるさつきと

それを嬉しそうに笑う紗希



「よし、じゃあ紗希の案を採用してこれにしよっか」

決まれば後は早い

会計を済ませ近くの喫茶店へ寄る



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―――――――――



それからも洋服をみたり

アクセサリーをみたり

休日を十分に満喫した3人は

笑顔でまた明日と別れた




今日は、楽しい1日だったな…





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―――――――



「大ちゃん大ちゃん!」

「おーおかえり」

「うん、ただいま!あのね、今日パーカー買ったよ!」

「ほー良かったな」

「うん!私はさっちゃんの色だよ!」

「さつきの?どーゆーことだ?」

「私がさっちゃんで
 さっちゃんが澪ちゃんで
 澪ちゃんが私の色なんだよ!」

ホラっ!とパーカーをみせれば

意味の分からない紗希の言葉に納得する


「…髪の色か…」

「うん!明日から着ようっと…!」






END
 

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