SUMMER WARS!

□キャンディとイカ
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あのあと私はOZからログアウトし、万助さんと圭吾のいる場所へ向かった。


だって、嬉しかったんだもん。

キングカズマがモンナのこと助けてくれて。



そのことをどうしても言いたくて、走って走って目的の場所に着いた。


2人はちょうど休憩してたところだった。


『万助さあーん、圭吾!!』



「おう!百香ちゃんも来たか!」


『…?』


「メール観てない?今日俺、万助さん家にごちそうになるって」


「あ、百香ちゃん久しぶり!!」


『直美さん!!お久しぶりです!!!』




直美さんは万助さんの長女で、めちゃくちゃ美人。

それでいてさばさばしてるから、私の憧れ。

よく買い物とかに連れて行ってくれる、もうほんとかっこいい!!





なるほどねえ。

直美さんがいるから圭吾はねえ。






「ところで百香ちゃん、彼氏はできたの?」



『痛いとこつかないでください!』




私には1度も彼氏ができたことがない。

まあ、初恋はあるけどね。

だけど本当に小さいときだった気がする。



「かわいい顔してもったいないわね。早く男の一人でも悩殺してきなさいよ!!」



『顔が不細工なので悩殺は無理です。』



「…ところで姉ちゃん、何しに来たの?」


圭吾が聞いてきた。


こいつ、直美さんと話してる時に…!!!




『キングカズマだよ!キングカズマがあたしのアバター、モンナを助けてくれたんだよ!!

しかもあたしの大好物のキャンディーの会社がスポンサーになってくれたんだよ!

良いでしょーー!!

キャンディーたくさんもらってもあんたにはあげないんだからね!!!!』



ふん、どーだ圭吾!!!

思いっきり自慢してやった。





だけど誰も何も言わない。



みんなポカンとしてる。



『え、もしかしてみんなキャンディー欲しかったの?今、いちごミルク味しかないけど、よかったらどうぞ?』







「…そうじゃなくてさ、姉ちゃん、言っちゃったよ。自分の正体」




…はい?

さっき言った言葉をリピートしてみる。


(『キングカズマだよ!キングカズマがあたしのアバター、モンナを助けてくれたんだよ!!

しかもあたしの大好物のキャンディーの会社がスポンサーになってくれたんだよ!

良いでしょーー!!

キャンディーたくさんもらってもあんたにはあげないんだからね!!!!』)



んん?!




(キングカズマがあたしのアバターモンナを助けてくれたんだよ!!)


(しかもあたしの大好物のキャンディーの会社がスポンサーになってくれたんだよ!)





『…あ、あはは・・・』


言っちゃったよぉぉぉ――――!!!!






万助さんと直美さんが叫んだ


「「何だと/ですって?!」」









穴があったら入りたい…
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