+ SantaClaus is coming to me! + (Minato)

□プロローグ
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「え...と、四代目?」


視界が、整った彼の顔いっぱいになって。
何とか捻り出した言葉も、無駄に消えていく。




今さっきまで、唇に触れていたそれが、少しだけふて腐れる。




「名無しさんの物分りが悪いからだよ」


「え、あの...」




物分りって?
だって、分からないよ。


いきなり呼び止められて、壁に押し付けられて、キスされて   




わたし、どうしたらいいの?
上から覆い被さらんばかりの背に圧倒されて、逃げられないように四代目と壁に囲われて、身動きひとつ出来ない。




「とにかく、約束したからね」


「約束って...え?」


「もう一度だけ言うよ」


12月24日は、オレと一緒に過ごすこと。
分かったね、拒否は認めないよ。




冗談なんかじゃない、真剣な表情。
青い澄んだ瞳が、強く言い聞かせてくる。




いきなり、何なの?
四代目、どうしちゃったの?


しかも、キスなんて   




どうして、わたしなんかにキスしたの?




いくら言うことを聞かせるためとはいえ、キスなんて。
そんな手段使わなくてもいいのに。


わたしは、どうしたらいいんだろう。




12月24日、クリスマスイブ。
一方的に取り付けられた約束を、わたしはただ呆然と思い返していた。












次はどーする?
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