優等生の憂鬱+
□優等生の優越
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「いいよ、いいよ! 言い出しっぺは俺だから、俺の机使ってよ。椅子も…よいしょと」
そう言うと軽々とアイコの椅子を持ち上げて運んでいく。
「ありがとう」
「良いって、良いって!」
こうして冷泉は三和に促されるまま席に着いた。
冷泉は何事もなかったように、櫂に話しかけた。
「三和君みたいな友達が居て、櫂君が羨ましい」
「騒がしいだけだ」
「相変わらず、ひっでぇ物言いだなぁ。でも俺冷泉さんの方が傷ついたけどな」
「え……?」
「だって、俺達友達だったんじゃないの?」
「三和君とはあまり話したことないし、友達とは……」
「うわぁ、まじショック!」
「!…、ごめんなさい」
傷ついた、ショックと言う割りには相変わらず笑顔を浮かべていた三和に対して、アイコはすまなそうな顔を造り一応の謝罪をみせる。