優等生の憂鬱+

□優等生の優越
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「いいや。謝っても許さないよ」
彼は突然真顔になる。

「三和君?」


彼女は何時もならば大抵の事は、このように要領よく切り抜けてきた。故に三和の意外な返答に驚きを隠せずに居る。


「俺達が友達になる証の指きりしないとな!」
三和は満面の悪戯っぽい笑みをして、小指を差し出す。



「……、アッハハハハハハ!」

高笑いが響いた。勿論冷泉のものだ。


「冷泉さん?」
今度は彼が驚いた顔をした。

「フフフ…、ごめんなさい。三和君って面白いんですもの」
一応の謝罪をするも、笑いながら言っていた。

「え……?」

「お前のその馬鹿さ加減に呆れたんじゃないのか」
櫂自身もやれやれと言わんばかりの口調で、淡々とまだ笑われた理由をよく解ってない彼に補足する。

「!、そうなの?」

「本当にごめんなさい。お馬鹿さんではないと思うけれど、まるで小学生みたいだったから笑ったの」
歯に絹を着せない物言いだった。

「……冷泉さんも容赦ねえなぁ」
彼は苦笑いをした。

「だって、私達友達なんでしょう?気の置けない関係ってよく言うじゃない」
冗談っぽい笑みを浮かべて、アイコは小指を差し出した。
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