長編夢

□戦闘民族
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今日も銀蠍塔で、師匠・シャルルカンと稽古中





なのだが…








「だめ!全然だめ!何がダメかってもう全部だめ!!」








もうボロクソ言われた







『そんなに駄目ですか』




「駄目!!かっこよくない!力任せに振り回すだけなら棍棒でも振り回せばいい。そうじゃないんだよ!剣術ってのはもっとこう、しなやかで!!美しく!!潔い!!そんな感じなんだよ」


『はあ』


「つーか多分剣が悪い」


『え』


「重い分重力のせいで振り下ろすスピードとかが早くなっちまうんだよ」


『そうすね…』


「それに、刀身で相手が隠れちまって場所が把握できなくなる。お前はそれを嗅覚と聴覚で補ってはいるが、それじゃ駄目だ。五感すべてを使って相手を意識しなきゃならない」


『………』


「抜刀もかっこよくないし時間がかかる」


『抜刀…』


「スラリと音もなく抜けるのがいいんだが…お前は背中に背負ってるせいで抜刀に時間がかかる。そんなんじゃ戦争で剣抜く前にやられるぞ」


『どうしたらいいですかね…』


「そりゃぁお前、剣を小さくすればいい」


『小さく?剣を変えるってことですか?』


「変える必要はないさ!鍛冶職人に頼んでサイズを小さくしてもらえればいい。この剣、素材はいいもんだから捨てちまうのはもったいないしな」


『ちいさく…』


「そこまで小さいわけじゃない。まあ、俺の剣と同じくらいがちょうどいいか」


『同じですか』


「これぐらいがお前にはちょうどいいと思うな。力も素早さもあるお前なら使いこなせる。むしろお前の持ってるもんを引き出すためにはこれくらいじゃないと剣がお前の力量に追いつかない」


『なるほど…』


「つーわけでこれから俺のお勧めのいい鍛冶職人の所に行くぞー!どうせ今日は休みだし」


『その前に俺、まだ正式にここで働いてるわけじゃないんでお金ないです。売るものもないし』


「俺が出してやるよ!」


『いいんですか』


「いいっていいって。そのかわり、給料入ったら酒おごれよ!!」


『そんなんでいいんすか?』


「もちろん」


『ありがとうございます』


「よーし行くぞついてこい!」


『はーい』






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