長編夢

□黒い君と黒い過去
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剣はまだ加工中なので稽古はできない



なので今はもっぱらヤムさんと魔法の練習かマスルールさんとの組み手をする





が、二人ともいつも暇というわけではない




二人とも八人将というポジションについているのだ

当然忙しい



そうすると暇になる







なので空いた時間はジャーファルさんの所へ行き手伝いをすることにした


















「ルキウスは字が読めるんですね」


『はい。小さいころから覚えさせられたし、レームでもたまにシャヘラザードのばあちゃんに教えてもらったりしましたから』


「そうですか。というかルキウスはあのシャヘラザードと知り合いなんですか」


『レームが遠征に行くときはよく同行しました』


「遠征…」


『俺はレームの軍隊ではなかったけど、よく国軍兵士と一緒に戦場に駆り出されました。俺を買うには莫大なお金が必要だったんで、レームは俺を買わずに必要な時に少しの金を払って借りるという形で俺をレームの遠征に参加させました』


「そうなんですか…」


『なぜか遠征や外征の時には必ず連れて行かれました』


「………」



『不思議ですよね…やっぱ白髪のファナリスは珍しいからでしょうか…』


「どうでしょうね…それよりこの書類をシンの所まで持って行っていただけますか?ちょっと量が多いのですが…」


『お安いご用です。じゃあちょっと行ってきます』


「お願いしますね」






ジャーファルさんに挨拶し、積み重なった書類の束を楽々持ち上げ、政務室を出る
















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